このところ、地球接近後に発見されたり、接近後何日も経ってから小天体データベースの〝close-approach data〟に記載される小惑星が増えています。それらのうち、9月下旬から今日までの間に、このブログの掲載基準である「地球まで 2LD 以内」に近づいた小惑星が8個ありますので、まとめておきます。これらの小惑星は全てアポロ群に分類され、かなり大きなものも含まれています:
小惑星 | 推定直径 (m) |
接近日時 (日本時間) |
接近距離 (LD) |
---|---|---|---|
2017 SZ32 | 4~9 | (月)9月20日 20:10 (地球)9月21日 00:49 |
0.50 0.53 |
2017 TQ2 | 4~8 | (地球)9月30日 21:16 (月)9月30日 23:42 |
0.27 0.86 |
2017 TM4 | 8~17 | (地球)10月7日 01:09 (月)10月7日 09:43 |
1.92 1.84 |
2017 TF5 | 31~68 | (地球)10月10日 16:40 (月)10月10日 18:38 |
0.73 1.34 |
2017 UF | 7~16 | (月)10月15日 10:12 (地球)10月15日 12:23 |
1.83 0.99 |
2017 TH5 | 6~14 | (地球)10月17日 02:16 (月)10月17日 11:05 |
0.26 0.55 |
2017 TE5 | 17~39 | (地球)10月17日 20:09 (月)10月18日 03:58 |
1.34 1.85 |
2017 UA | 6~12 | (地球)10月18日 00:16 (月)10月18日 13:12 |
1.19 1.67 |
(1LD=地球から月までの平均距離)
2017 TF5 の接近時刻には、地球に対して ±20分、月に対して ±19分の誤差が見込まれています。他の小惑星の接近時刻の誤差は ±1分未満です。
接近時の地球との相対速度は 2017 SZ32、2017 TF5、2017 UF が突出して速く、秒速22~23km(時速8万km超)と計算されています。特に TF5 は直径も大きいので、地球に衝突した場合には甚大な被害が予想されます。
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。
関連記事