昨日(10月11日)、霧島山の新燃岳(地図)が噴火し始めましたが、霧島山が噴火した後に大きな地震が発生した事例がかなりあります。それらの地震のほとんどは、地理的に離れた場所で起きたもので偶然と考えるべきなのでしょうが、中には地理的・時間的に接近した地震もあります。
以下は主な事例です(「噴火」欄の括弧内は噴火場所です):
霧島山の噴火 | 地震 |
---|---|
1706年12月15日 (御鉢) | 1707年10月28日 『宝永地震』 M8.6、12月16日 富士山の宝永大噴火始まる |
1891年6月19日(御鉢) | 10月28日 『濃尾地震』 M8.0 (日本の内陸地震として最大) |
1894年2月25、26、28日 (御鉢) | 6月20日 『東京地震』 M7.0 |
1899年7月28日、9月12日、10月13日、11月7日 (御鉢) | 11月25日 宮崎県沖 M7.1+M6.9 |
1914年1月8日 (御鉢) | 1月12日 桜島の大正大噴火始まり、8時間後に『桜島地震』 M7.1 |
1923年7月11、15、16、20日 (御鉢) | 9月1日 『関東地震』(関東大震災) M7.9 |
2011年1月19日~9月上旬 (新燃岳) | 3月11日 『東北地方太平洋沖地震』 (東日本大震災) M9.0 |
2017年10月11日~(新燃岳) | ? |
別の火山にも大地震との関係をうかがわせる事例があります。霧島山と同じく九州にある雲仙岳(地図)は、1990年11月から噴火し始め、溶岩ドームの成長・崩落・火砕流の発生を繰り返しました。この状態が数年間にわたって続いていたのですが、1995年1月17日に兵庫県南部地震(M7.3、阪神・淡路大震災)が発生すると、「1月下旬から地下からの溶岩の供給による溶岩ドームの変化がなくなる。2月11日を最後に火砕流がなくなる。ドーム直下の地震も2月から急減。1991年からの一連の溶岩噴出は停止」しました(引用部分は気象庁「雲仙岳 有史以降の火山活動」より)。
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