北極圏にあるカナダ領のフュアリー・ヘクラ海峡(地図)で、海底から原因不明の音が聞こえています。聞こえはじめたのは今年の夏ごろから。どのような音かはっきりしないのですが、英文の記事では〝pinging sound〟、〝hum〟、〝beep〟などと表現されており、人工的な音のようです。船に乗っていても船体を通して聞こえるとのことです:
- Mysterious 'ping' sound from sea floor baffles Igloolik
- Canada military probes mysterious Arctic pinging noise
カナダ軍が捜索に乗り出しましたが、何も異常なものは見つかっていません。現地は夏場・冬場を通じてアザラシやクジラなどが豊富で、現地住民(イヌイット)の猟場となっていますが、それらの動物が音に怯えて逃げ出し、減っているとの情報もあります。
音の発生源については様々な憶測が飛び交っています:
- 採鉱企業による音波探査
- グリーンピースなどの環境保護団体による狩猟の妨害
- 国籍不明の潜水艦
(1)と(2)については、名指しされた企業や団体が否定しています。(3)については、カナダ軍が捜索しましたが見つかっていません。潜水艦説を直ちに排除しないが可能性は低い、というのが軍当局の見解です。