2010年5月9日日曜日

地震がおきるわけ: 珍説・奇説の面々 (その3)

記事が最後に取り上げているのは、バンクーバー在住の環境ジャーナリスト、Alfred Webre 氏です。記事に掲載されている顔写真を見たとき、一瞬、ベネズエラのチャベス大統領かと思ってしまいました。同氏のウェブ・サイトを眺めると、HAARP とか 新植民地主義といった言葉が頻出しており、どのような志向の人物か、おおよそ想像がつきます。

以下に Webre 氏の主張をまとめます:
最近の地震の原因は単純だ。強力なドル、あるいはそれに対する願望だ。

地震を引きおこす電磁気的兵器をアメリカとロシアが開発したことについては、十分な証拠がある。最近チリとハイチでおきた地震は、これらの兵器によって引きおこされた。

ハイチの地震の原因は、広島に落とされた原子爆弾よりも多くの死をもたらす 'seismic bomb' (地震爆弾)である。

ハイチの存在するイスパニョーラ島の地下には、膨大な量の金と石油が埋蔵されている。ハイチ政府は、外国勢力がそれらの資源を開発することを長いあいだ拒んできた。

ハイチの地震は、ハイチの政府と社会基盤を崩壊させ、地下資源の開発を始められるようにするために計画された。

一方、チリの地震は南アメリカの各国政府に対して警告を発するために計画された可能性がある。

イギリス領フォークランド諸島(アルゼンチン名:マルビナス諸島)には莫大な量の石油が埋蔵されている。ベネズエラの独裁者、ウゴ・チャベス大統領が中心となっている南アメリカの複数の国からなるグループは、同諸島の資源がイギリスからアルゼンチンに引き渡されるように働きかけている。

チリの地震は、南アメリカ諸国の人びとに対して、フォークランド諸島の石油資源よりも心配しなければならないことがあることを思い知らせる巧妙な手段だ。

典型的な陰謀説系トンデモ説です。「その1」 や 「その2」 で取り上げた説がトンデモの中でも異端であったのに比べると、こちらはトンデモの正統派です(笑)。


(完)


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