- 台風が“スロー地震”の引き金となる (ナショナル・ジオグラフィック)
- Typhoons trigger slow earthquakes (BBC 放送局)
- Typhoons trigger gentler tremors (ネイチャー誌)
- Surprise: Typhoons Trigger Slow Earthquakes (カーネギー研究所)
カーネギー研究所の発表にある説明図を拡大したものが下記にあります:
- 説明図 (カーネギー研究所)
注意したいのは、台風の影響が地下におよぶのは台風が陸域にあるときだけだという点です。台風が海域にあるときは、海水が周囲から集まって来て気圧低下を相殺してしまいます。一般の地震について台風や低気圧との関係を云々するアマチュアがいますが、この点を理解していないことが多いようです。以下にナショナル・ジオグラフィックの記事から引用します:
低気圧である台風が海上にある場合は、海面水位が局地的に変化することで海底にかかる圧力のバランスが保たれている。「しかし、台風が陸上にある場合はそのようなバランス保持が行われないため、陸にかかる圧力がわずかに低下することになる」とリンディ氏は解説する。さらに、台風が来ればどこででも地震が起きるわけではありません:
「台風は最終的な引き金となるだけであり、その前の時点で断層運動の準備が整っていなければスロー地震は起こらない」