2016年8月16日火曜日

超高層雷放電「巨大ジェット (gigantic jet)」


8月13日、中国広東省の最高峰 Shi Keng Kong(石坑崆峰、地図)で、ペルセウス座流星群を観測中に撮影された青紫色の放電現象。雷雲の頂上から上空に向かって伸びています。専門家によると、超高層雷放電の一種「巨大ジェット (gigantic jet)」です。撮影者によると、見えていたのは1秒弱の間:

撮影者はスプライトという言葉を使っていますが、「巨大ジェット」はスプライトとは別の現象です。スプライトよりははるかにまれで、発見されたのはスプライトが1989年なのに対して「巨大ジェット」は2001年から2002年にかけて。これまでに数十例しか観測されていないそうです。

「巨大ジェット」は成層圏から中間圏に渡って伸びる巨大な放電現象です。流星が発光したり、夜光雲が発生したり、一部のオーロラが現れたりする「宇宙の渚」まで到達するので、「宇宙天気」現象の一部でもあります。研究者の中には宇宙線が「巨大ジェット」の引き金になっていると指摘する向きもありますが論争があるようです。

超高層雷放電の種類については以下を参照してください:

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