2016年8月25日木曜日

イタリア中部の地震とプレートテクトニクス


USGSの "M6.2 - 10km SE of Norcia, Italy" にある "Tectonic Summary" をテキトー訳してみました:
イタリアのノルチャ(地図)の南東で2016年8月24日に発生した M6.2 の地震は、中部アペニン山脈内の北西-南東方向に走る浅い正断層が引きおこしたものである。

アペニン山脈は、イタリア南部のタラント湾から北部のポー盆地の南縁に至る山岳地帯である。地質学的には、アペニン山脈の大部分はプレートの沈み込みの結果生じた付加体(accretionary wedge)である。

この地域はテクトニクスの面でも地質学の面でも複雑である。アドリア・マイクロプレートが、ユーラシアとアペニン山脈の下に東から西に向かって沈み込んでいる。ユーラシアとヌビア(アフリカ)プレートの間の大陸衝突が、アルプス山脈地帯をさらに北に向かって隆起させ、ティレニア海盆を西に向かって拡大させている。

これらのゆっくりとした動きが、イタリアと地中海中央部を取りまく広範な地域で、あらゆる種類の地質構造のタイプを生じさせている。

2016年8月24日の正断層による地震はプレート内地震であって、現在アペニン山脈一帯を支配している東西方向の伸張応力によって発生したものである。この伸張応力は、主として、ユーラシアとヌビア(アフリカ)プレート間の圧縮を上まわる速度でティレニア海盆が拡大していることによって生じている。

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