2023年9月2日土曜日

災害前に起きる異変の数々

 
デイリー新潮』の記事です。東京消防庁監修『新 消防雑学事典 二訂版』や、消防庁のホームページ内の「全国災害伝承情報」に収録されている関東大震災やその他の災害の前兆現象を紹介しています。
 
「2~3日前、上天気の午後、富士山の上あたりに稲妻が横に走り続けた」、「15日前、埋立地にアリが各所に穴を作り出し、その活動が異常だった。異変の前兆かと新聞にも載った」、「以前は海水浴ができない海が、その年珍しく、遠浅になり、海水浴場になった」等々:
 

2023年9月1日金曜日

日本大地震

 
関東大震災当時、ドイツに留学中だった斎藤茂吉による『日本大地震』(青空文庫収録)からの抜粋です。 大震災がヨーロッパにどのように伝えられたかが垣間見えます。ドイツで日本の大震災が報じられたのは 9月3日のことだったようです。なお、文中に「消火山」という言葉が出てきますが、休火山のことではないかと思われます。
 
(9月3日)そこに夕刊の新聞売が来たので三通りばかりの新聞を買ひ、もう半立突の麦酒を取寄せて新聞を読むに、伊太利と希臘とが緊張した状態にあることを報じたその次に、“Die Erdbebenkatastrophe in Japan”と題して日本震災のことを報じてゐる。
 
新聞の報告は皆殆ど同一であつた。上海電報に拠ると、地震は九月一日の早朝に起り、東京横浜の住民は十万人死んだ。東京の砲兵工廠は空中に舞上り、数千の職工が死んだ。熱海・伊東の町は全くなくなつた。富士山の頂が飛び、大島は海中に没した。云々である。 

(9月4日)N君の持つてゐるけふの朝刊新聞の記事を読むと、きのふの夕刊よりも稍委しく出てゐる。コレア丸からの無線電報に拠るに、東京は既に戒厳令が敷かれて戦時状態に入つた。横浜の住民二十万は住む家なく食ふ食がない。ロイテル電報は報じて云。東京は猛火に包まれ殆ど灰燼に帰してしまつた。紐育電報が報じて云。大統領 Coolidge は日本の Mikado へ見舞の電報を打つた。それから能ふかぎり日本の震災を救助する目的で直ちに旅順港にゐる米国分艦隊をして日本へ発航せしめた。また、上海投錨中の英国甲鉄艦 Despatech 号も既に日本へ向つて出帆した。なほ、日本の地震はミユンヘンの地震計に感応し、朝の四時十一分頃から始まり五時少し前に最も強く感応した。云々。

(9月5日)けふは、もう日本震災のための死者は五十万と註してあつた。大小の消火山は二たび活動を始め、東京・横浜・深川・千住・横須賀・浅草・神田・本郷・下谷・熱海・御殿場・箱根は全く滅亡してしまつた。政府は一部京都一部大阪に移つた。東京は今なほ火焔の海の中にある。首相も死に、大臣の数人も死んだ。ただ宮城の損害が比較的尠く避難民のために既に宮城を開放した。仏蘭西大使館、伊太利大使館は全く破壊した。帝室博物館、二大劇場、帝国大学、日本銀行、停車場等も廃滅に帰し、電報電信の途は全く杜絶してしまつた。云々。

(数日後)併し飯くひに街頭に出ると、食店にゐる客などが態々私のゐる卓のところまで来て震災の見舞を云つた。ある時には、途中で行過がつた背嚢を負うた一人の老翁がまた戻つて来て、私を呼止めて見舞の言葉を云つて呉れたりした。日本からの直接通信が始めて英京倫敦に届いたといふのが新聞に出たが、それを読むと前に読んだ間接通信の記事内容よりももつと深刻であつた。また民衆と軍隊との衝突があり、朝鮮人と軍隊との市街戦が報じられてあり、新首相山本権兵衛子爵に対する暗殺企図、数名の大臣の死亡なども報じられてあり、五十万の人間と、五億ポンドの財産とが消失されたことを註してあつた。

(或日)日本軍艦数隻が沈没し、伊豆の大島が滅して半島の近くに新しい島が出来、神聖江の島が全く無くなつてしまつたといふ、さういふことなどは余り気にせぬやうになつた。

(10月14日以降)十月十四日にはじめて大阪毎日新聞九月三日の号外を手に入れ皆頭を集めて読んだ、『東京全市焦土と化す』といふ大きな見出しがあり、碓氷峠から東京の空が赤く焦げてゐるのが見えるとも書いてある。これは想像よりもまだまだ悲惨である。十五日には大阪のO君から大阪朝日新聞の週報を受取り、廿一日には参謀本部附のK少佐から大阪朝日新聞を借りて読んだ。深川の陸軍糧秣廠の広場で何十万の人の死んだ所や、両国の橋の墜ちた所などを読んだ。どうも息がつまるやうである。三面の方には、佐渡まで帰らうとしてやうやく長野市の停車場まで落延びて来たひとりの女を見るに、自分の髪の毛が全く焼け焦げ背には焼死んだ子を一人負つてゐるといふ記事などもあつた。

 
 

近畿圏中心領域大型地震 (続報-288)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 8月30日12:00 付けで更新情報を出しています:
 
今回の更新情報では、(1)7月中旬と下旬に観測された火山噴火型前兆変動と、(2)No.1778 関連前兆変動の現状について述べています。

火山噴火型前兆変動
  • 7月12日と13日に出現。
  • 八ヶ岳南麓で大きく、秋田観測点と高知観測点でも微弱ながら同期して観測。
  • 7月31日を中心に再びやや弱く出現。
  • No.1778 前兆変動に対応する地震が発生する際には、連動して火山噴火が発生する可能性を否定できない。

No.1778 関連前兆変動の現状
  • 現在は 八ヶ岳の 3つの観測装置で前兆変動が継続 —— CH21の特異変動、CH20 と CH26 に同期して現れている PBF特異変動。
  • 現時点で特異変動が継続しているため、2023年内の対応地震発生の可能性は否定できる。

推定日2023年内の発生の可能性は否定
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
推定震央領域 続報 No.353」所載の図5太線内
斜線の領域は火山近傍領域(震央域の一部が斜線領域内にある可能性あり)
推定規模 M8.0 ± 0.3
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震、火山近傍

 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2023年8月30日水曜日

霧島山(新燃岳)で地震多発

 
8月29日夕方、霧島山の新燃岳(地図)近傍で地震が連続発生しました。

「本日(29日)17時頃から 18時頃にかけて、新燃岳の西側約 2kmを震源とする地震が 15回(速報値)発生しました。このうち、17時43分頃に発生した地震では、霧島市横川町で最大震度 1 を観測しました」、「火山性微動は観測されていません」、「地殻変動観測では、火山活動によると考えられる特段の変化は認めらません」:
 

2023年8月27日日曜日

リュウグウノツカイ漂着 — 韓国群山市

 
8月14日朝、韓国・群山市の沖にある古群山群島の末島(地図)の海岸で、リュウグウノツカイが漂着しているのが見つかりました。体長約 2m で、発見時には生きていました。韓国の西側でリュウグウノツカイが見つかったのは初めてとのことです:
 
[備考] 8月23日18時19分、中国遼寧省大連で M4.6、震源の深さ 8km の地震が発生しました(震央地図):
 

『日本沈没』

 
私の住むところでは、最高気温が 35℃ に達する日が続いていましたが、昨晩から秋風といってもいいほどの涼しい風が吹いています:

 
 

「もう一度生きているうちにああいう地震に遇えないものかと思っている」

 
青空文庫収録の『牧野富太郎自叙伝』から「大震災」の部分(読みやすくするために段落に分けましたが、原本に段落はありません):

震災の時は渋谷の荒木山にいた。私は元来天変地異というものに非常な興味を持っていたので、私はこれに驚くよりもこれを心ゆく迄味わったといった方がよい。
 
当時私は猿又一つで標品を見ていたが、坐りながらその揺れ具合を見ていた。そのうち隣家の石垣が崩れ出したのを見て家が潰れては大変と庭に出て、庭の木につかまっていた。妻や娘達は、家の中にいて出て来なかった。家は幸いにして多少の瓦が落ちた程度だった。余震が恐いといって皆庭に筵を敷いて夜を明したが、私だけは家の中にいて揺れるのを楽しんでいた。
 
後に振幅が四寸もあったと聴き、庭の木につかまっていてその具合を見損ったことを残念に思っている。その揺っている間は八畳座敷の中央で、どんな具合に揺れるか知らんとそれを味わいつつ座っていて、ただその仕舞際にチョット庭に出たら地震がすんだので、どうも呆気ない気がした。その震い方を味わいつつあった時、家のギシギシと動く騒がしさに気を取られそれを見ていたので、体に感じた肝腎要めの揺れ方がどうも今はっきり記憶していない。
 
何といっても地が四五寸もの間左右に急激に揺れたのだから、その揺れ方を確かと覚えていなければならん筈だのに、それを左程覚えていないのがとても残念でたまらない……もう一度生きているうちにああいう地震に遇えないものかと思っている。
 

8月31日はブルー・スーパームーン

 
9月1日は関東大震災から 100年の節目(気象庁特設サイト)となりますが、その前日の 8月31日は、月が近地点通過直後に満月となるため、スーパームーンと呼ばれます。
 
「今月8月31日の満月は、2023年中で地球から最も近い位置で満月になります」、「月は8月31日0時54分に近地点を通過し、約10時間後の10時36分に満月(望)となります。満月のときの地心距離は約35万7300キロメートル、月の視直径は約33分26秒角です」: 
ブルー・ムーンという呼称は、月の色とは何の関係もありません。同じ月に 2回の満月があるときに、2回目の満月をこう呼びます。ブルー ムーンは、およそ 2~3年ごとにありますが、上掲の記事によれば、次のブルー・ムーンは 2026年5月31日とのことです。

 
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2023年8月26日土曜日

今年の猛暑はトンガの巨大噴火が原因?

 
Live Science』の記事です。昨年 1月に発生したフンガ・トンガ−フンガ・ハアパイ(Hunga Tonga-Hunga Ha'apai、地図)の巨大噴火が、今夏の世界的な異常猛暑の原因ではないかという説があるようです:
 
以下は記事からの抜粋・テキトー訳です:
 
2022年のフンガ・トンガ−フンガ・ハアパイ火山の噴火が今年の暑さに寄与した可能性はあるが、それが気候変動を引き起こしているわけではない。 

2022年1月のフンガ・トンガ−フンガ・ハアパイ噴火は、有史以来最大の火山噴火の 1 つであった。 広島型原子爆弾 100発分の威力で水中で爆発し、数百万トンの水蒸気を大気圏上層に送り込んだ。

ここ数週間、一部の論者は、この火山が灼熱の夏の原因であると推測しており、『The Hill』紙が報じたように、気候変動において人間が果たしている役割に疑問を投げかけるためにこの火山噴火を利用している。
 
この夏の猛暑の原因は巨大噴火にあるのだろうか?

「一言で言えば答えはノーです」とノースウェスト・リサーチ・アソシエイツとニューメキシコ鉱業工科大学の上級研究員であるグロリア・マニー氏と NASA ジェット推進研究所の研究員であるルイス・ミラン氏は電子メールで『Live Science』に語った。
 
「エルニーニョが地球の気温を上昇させ、フンガ・トンガ−フンガ・ハアパイの噴火が短期的に一部の地域に影響を与えたとしても、主犯はあくまでも気候変動です」と彼らは語った。
 
マニー氏とミラン氏は、「フンガ・トンガ−フンガ・ハアパイの噴火は、ここ数十年で最大の成層圏エアロゾルの増加を引き起こしたことに加え、(噴火が水中で発生したため)成層圏に大量の水蒸気を注入したという点で特異である」と述べた。

水蒸気は、太陽放射を吸収し、大気中の熱を閉じ込める天然の温室効果ガスである。 マニー氏とミラン氏によると、エアロゾルと水蒸気は相反する形で気候システムに影響を与えるが、水蒸気プルームがより大きく、より長く持続するため、噴火は一時的な正味の地表温暖化効果をもたらす可能性があると複数の研究が示している。

『Nature Climate Change』誌に 1月に掲載された研究では、トンガでの噴火により成層圏の水蒸気含有量が約10%から15%増加したと推定されており、これは科学者らがこれまでに記録した中で最大の増加である。『Eos』誌が3月に報じたところによると、研究者らはモデルを使用して、水蒸気が地球の平均気温を最大 0.035℃ 上昇させる可能性があると計算した。

一部の論者は、この発見や温暖化の潜在的な影響を示唆する他の研究を理由に、トンガの噴火を温暖化と結びつけたが、これらの研究に携わった研究者らは、火山が異常な天候の主要な要因ではないことを明らかにしている。


2023年8月22日火曜日

小惑星 2023 QS1 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2023 QS1〟が 8月19日から20日にかけて、月と地球の近くを通過していたことが、8月21日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 QS1 (2023年8月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月19日 21:09
 (地球)8月20日 03:22
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.413 LD
(地球)0.279 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
15.7 km/s ≅ 5万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年3月23日ごろ
公転周期954 日 ≅ 2.61 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。