2024年9月14日土曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-304)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 9月14日15:00 付けで「続報 No.371」(PDF形式)を出しています。
 
内容の概略は以下のとおりです ——
 
推定時期に前兆変動終息せず → これまでの前兆関係認識は誤りであった。

前回の更新情報では、9月23日±3日に地震発生の可能性があり、その場合は 9月12日±3日に前兆変動が終息すると推測していたが、終息傾向が見えない。
 
火山性変動を直前変動と認識したが、再出現したため、直前変動ではなかったことが明白。

図 1 のように複数の前兆変動の関係を見直し

図1の関係が正しいか否かはまだ不明。正しい場合、11月1日±3日に地震発生の可能性。前兆変動終息推定時期は 10月13日±3日。この時期に前兆変動が終息するかを確認する必要あり。
 
現段階で言えることは、対応地震発生は 10月末以降であるということ。11月1日±3日 以外の可能性についても引き続き検討する。
 
——
 

推定日11月1日 ±3日に発生の可能性で検討中
最終前兆変動終息を観測後に発生日修正予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域
大幅に改訂されています
続報 No.371」所載の図2参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3;
複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ±0.3 など
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 火山噴火型前兆変動が観測されたため、地震に伴い震源近傍で火山噴火の可能性も否定困難。しかし、前兆変動の出現形態は噴火型ではなく地震前兆型であり過去の噴火例と異なるので、噴火型は単に火山近傍大型地震を示している可能性が高く、噴火しない可能性の方が若干考えやすい。(2016年発生の熊本地震は火山近傍地震型極大であったが、今回は噴火型で極大を観測している。)
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
関連記事
 

カマキリ大量発生 — 青森県八戸市

 
8月下旬ごろから SNS上で、青森県八戸市(地図)でカマキリが多い、との投稿が増えているそうです。昆虫を研究する市民団体によると、小型のコカマキリという種類で、今年、主に夜、商店の窓や照明に大量に発生している様子を確認しているとのこと。
 
「8月下旬ごろから施設内で見かけるようになった」、「八戸駅西口の地面に大量にいた」、「車のフロントガラスなどにしがみ付いているのを見た」、「2019年前後、八戸市内の数地点で数匹確認され、昨年は 8月下旬から 9月下旬にかけて多く発生していた。今年も 9月下旬まで多い状況が続くと考えられる」: 
 

爆発音を伴う地震 — ニュージーランド

 
9月13日午前10時41分(現地時間)、ニュージーランド南島の東岸沖で M4.0、震源の深さ 22km の地震があり(GeoNet 資料震央地図)、カンタベリー地方(地図)全域で揺れを感じました。
 
この地震では、カンタベリー地方の中心都市・クライストチャーチ(地図)などで、揺れの直前に大きな爆発音あるいは衝撃音(“big bang sound”)が聞こえたとの通報が多数寄せられているとのことです。地震学者は、P波が音の原因である可能性が高いと説明しています。
 
「とても大きな音だったので、誰かが車道で私の車にぶつかったのかと思いました。衝撃音の直後に揺れを感じました」、「誰かが自分の車を電柱にぶつけたかのようでした」、「こんなに大きな音は聞いたことがありません」、「コーヒーを淹れていたときに非常に大きな音が聞こえた」:

関連記事
 

小惑星 2024 RS16 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 RS16〟が 9月9日から 10日にかけて月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 9月13日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RS16
(2024年9月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月9日 18:23
 (地球)9月10日 00:22
接近日時 誤差
(月)± 34 分
(地球)± 29 分
接近距離 (月)1.23 LD
(地球)0.67 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
11.5 km/s ≅ 4万1000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近2026年4月10日ごろ
公転周期671 日 ≅ 1.84 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月13日金曜日

海上でトンボの大群に遭遇 — 韓国・済州島沖

 
9月8日未明、済州島キムニョン(Gimnyeong、地図)の沖合で、漁船がトンボの大群に遭遇し、操業が不可能になりました。このトンボは亜熱帯性ウスバキトンボと確認された、とのこと。
 
「こんなにたくさんのトンボを見たのは初めて。本当に数千、数万匹が押し寄せて来る」、「漁師の体中に付いたのはもちろん、船内にもいっぱいになった」:
 

地球が小惑星を捕獲

 
8月7日に発見された小惑星〝2024 PT5〟が、9月29日から11月25日までの約 2ヶ月間、地球の周りを周回することになります。
 
この小惑星の公転軌道は地球に似かよっており、比較的低速で地球に接近することで地球の重力に捉えられて、太陽の周りを回る軌道から地球の周りを回る軌道に移ります。しかし、約2ヶ月後には再び太陽を回る軌道に戻るということです。

この小惑星はアルジュナ群に属する可能性が高いとされていますが、NASA/JPL の小天体データベースでは今のところアポロ群に分類されています。
 
推定直径は約 10m です。明るさは 22等級以下で、暗すぎてアマチュアの観測機器では見ることができません。
 
 
 
関連記事
 

岩手山「活動は収まる傾向にない」

 
9月4日付「岩手山で火山性微動 — 岩手県」の続報です。

9月11日、岩手山(地図)の火山活動の状況について専門家による岩手県の検討会議が開かれ、「岩手山の活動は収まる傾向にない」と評価しました。
 
「山の膨張を示す地殻変動の継続と、西側の大地獄谷に近い黒倉山で火山性の地震が 1日あたり 20回前後発生していることが確認されています」、「西側の大地獄谷では過去に水蒸気噴火が起きたこともあり、引き続き注意が必要だ」、「大地獄谷付近には近づかないようにという呼びかけは変わらない」:
 
関連記事
 

安芸灘にイルカ約30頭の群れ — 愛媛県松山市

 
9月12日午前10時半ごろ、愛媛県松山市の中島(地図)の北側沖合で、海上保安庁の巡視艇が約 30 頭からなるイルカの群れを発見しました。イルカは大きいもので体長約 2m 弱で、ハセイルカとみられています。

「主に太平洋側で群れを作って生息している『ハセイルカ』とみられ、瀬戸内海で見ることはあまりない」(鳥羽水族館):
 
 

小惑星 2024 RX13 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 RX13〟が 9月11日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 9月12日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RX13
(2024年9月12日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月11日 05:14
 (地球)9月11日 11:38
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.78 LD
(地球)0.22 LD
推定直径
2 ~ 4 m
対地球相対速度
5.6 km/s ≅ 2万 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2029年2月1日ごろ
公転周期466 日 ≅ 1.28 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月10日火曜日

池の平温泉: 蒸気の温度が下がる — 新潟県妙高市

 
新潟県妙高市の池の平温泉(地図)では地下から噴き出す蒸気で地下水を温めて使っていますが、今年に入ってからこの蒸気の温度が下がっているとのことです:
 

草津白根山: 火口湖周辺の入山規制緩和方針を撤回

 
群馬県草津町は、草津白根山の火口湖「湯釜」(地図)周辺の立ち入り禁止規制を 9月25日から 15年ぶりに一部緩和すると 8月26日に発表していましたが ・・・

9月9日、一転して緩和を中止すると発表しました。気象庁が同日発表した「草津白根山の火山活動解説資料(令和6年8月)」(PDF形式)で、同山の火山活動が今後高まる可能性があると指摘したためです:
 
上記「解説資料」によると ——

5月下旬以降、火山性地震がやや増加しています。6月頃から噴気の化学成分比に活発化を示す変化が認められます。また、傾斜計での観測によると、6月頃から湯釜付近の地下浅部を膨張源とする緩やかな地殻変動が始まっている可能性があります。
 
これらのことから、今後火山活動が高まる可能性があります。今後の火山活動の推移に注意してください。
 
—— とのことです。
 
草津白根山は 2018年1月23日に噴火し、死者1人、負傷者11人の被害が出ています:
 

2024年9月9日月曜日

放物線 ╳ 楕円 〇

 
「何世紀にもわたって物理学の入門クラスで教えられてきた放物線は、投射物の実際の軌道の不完全な近似にすぎない」
 
「ほとんどの学生が物理の授業で最初に遭遇する問題のひとつは、高校の場合でも、地球の重力を受ける条件下で、投げられたり、発射されたり、放出されたりする物体の運動である。私たちは、初速の方向や大きさにかかわらず、この物体が描く軌道は放物線であると学ぶ。しかし、空気抵抗や摩擦など、重力以外の力をすべて無視したとしても、軌道の真の形状は放物線ではなく、むしろ楕円の一部なのだ。実際に起こっていることを科学的に説明しよう」 

 
 
 

3つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
9月上旬、3つの小惑星が月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 9月7日と 8日付のデータベース更新で明らかになりました。毎年のことですが、夏休みやクリスマス、イースターなどの休暇シーズンが終わると急に新規小惑星の記載が増えます。
 
2024 RR8
(2024年9月8日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月2日 08:54
 (地球)9月2日 15:56
接近日時 誤差
(月)± 6 分
(地球)± 5 分
接近距離 (月)0.60 LD
(地球)0.98 LD
推定直径
6 ~ 13 m
対地球相対速度
14.6 km/s ≅ 5万2000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近2025年9月7日ごろ
公転周期374 日 ≅ 1.02 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 RP7
(2024年9月8日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月3日 06:33
 (月)9月4日 01:46
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 4 分
接近距離 (地球)0.82 LD
(月)1.17 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
6.5 km/s ≅ 2万3000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2031年6月15日ごろ
公転周期322 日 ≅ 0.88 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 RH7
(2024年9月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月9日 02:24
 (月)9月9日 06:22
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.42 LD
(月)0.89 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
13.9 km/s ≅ 5万 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2030年3月17日ごろ
公転周期475 日 ≅ 1.30 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月8日日曜日

小惑星 2024 RH6 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 RH6〟が 9月7日から 8日にかけて地球と月の近くを通過していたことが、9月7日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RH6 (2024年9月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月7日 19:36
 (月)9月8日 00:33
接近日時 誤差
(地球)± 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.56 LD
(月)0.97 LD
推定直径
5 ~ 12 m
対地球相対速度
10.7 km/s ≅ 3万9000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2029年2月13日ごろ
公転周期502 日 ≅ 1.37 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

繁華街にタカ 迷い込む — 埼玉県さいたま市

 
9月7日昼すぎ、埼玉県さいたま市で、JR大宮駅(地図)に近い繁華街にある商業ビルの 2階通路にタカがいるのが見つかり、捕獲されました。野生のタカが迷い込んだとみられています:
 
関連記事

東海道南方沖で深発地震、異常震域

 
9月7日22時43分、東海道南方沖で M5.2、震源の深さ 390km(いずれも速報値)、最大震度 2 の深発地震がありました(震央地図)。防災科学技術研究所は Mw5.2、深さ 380km としています。(図は防災科学技術研究所 AQUAシステム メカニズム解カタログより)

震源から近い場所ではほとんど揺れず、最大震度 2  の揺れがあったのは震源から遠い茨城、栃木、千葉、東京の4都県でした(震度分布図)。地震波が減衰しにくい海洋プレートのスラブをとおして伝わる異常震域現象です。
 
 
関連記事 

2024年9月7日土曜日

ハリス大統領誕生へ

 
8月1日付「ハリス大統領誕生か」の続報です。

過去 40年間の米大統領選挙で 2000年を除くすべての結果を独自の手法で正確に予測してきたアメリカン大学の歴史学者 アラン・リクトマン教授が、今年の大統領選挙ではカマラ・ハリス候補が勝利するとの予測を発表しました。
 
「地震予知の概念を利用し、現職大統領と与党という『地盤』が安定しているか、さまざまな物理的環境や要因によって政権を覆す『地震』が起きるかを予測する」、「トランプ氏に逆転の余地はない」:
 
リクトマン教授の予測が外れた 2000年の大統領選挙では、教授はアル・ゴア氏の勝利を予測しましたが、実際に当選したのはジョージ・W・ブッシュ氏でした。
 
リクトマン教授の予測手法は、ロシアの地震学者ウラジーミル・ケイリス=ボロック氏と共同で 1981年に考案したものです。
 
 
関連記事
 

2つの小惑星が異常接近

 
火星と木星の間の小惑星帯を公転する 2つの小惑星〝2014 HO64〟と〝2000 FX40〟が異常に接近します。 

「小惑星帯の小惑星間の平均距離は約 100 万 km です。来週、2 つの小惑星が 300 km 未満の距離まで接近します。これを見るには天文台レベルの天体写真撮影装置が必要ですので、代わりに私のアニメーションをお楽しみください。」
 
 
 
 

噴火止まる — アイスランド

 
9月5日付「噴火続く — アイスランド」の続報です。

マグマが深部(赤い矢印)からスヴァルツェンギの地下 4~5 km にあるマグマ溜まり(オレンジ色の領域)に流入する「閉じた」システム。このとき、圧力が増加し、
地表で測定可能な地盤変形が発生する。
Credit: Icelandic Meteorological Office
 
8月22日に始まった噴火が止まりました。 以下はアイスランド気象局が 9月6日16時00分(日本時間 7日01時00分)に発表した内容の概略です ——

昨日の夕方以降、火口で目に見える活動は観測されていない。8月22日に始まった噴火は終息したと宣言された。

スヴァルツェンギ(Svartsengi)地域では地盤隆起が再び始まっており、マグマが 4~5km の深さのマグマ溜まりに蓄積し始めていることを示している。IMO(アイスランド気象局) は引き続き地盤変形率を監視する。測地モデリングの暫定的結果によると、マグマは以前の噴火が終息した後の期間に推定された速度と同じ速度で蓄積している。
 
 
 

小惑星 2024 RR3 が地球と月に接近

 
9月7日午後、小惑星〝2024 RR3〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 RR3 (2024年9月6日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月7日 16:52
 (月)9月7日 22:10
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.93 LD
(月)1.58 LD
推定直径
11 ~ 26 m
対地球相対速度
16.6 km/s ≅ 6万 km/h
初観測から地球接近まで5 日
次の地球接近2027年4月10日ごろ
公転周期281 日 ≅ 0.77 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2024 RL3 が月と地球に接近・通過

 
9月4日から 5日にかけて、小惑星〝2024 RL3〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 9月6日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RL3
(2024年9月6日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月4日 12:59
 (地球)9月5日 02:15
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.59 LD
(地球)0.11 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
8.1 km/s ≅ 2万9000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2057年6月19日ごろ
公転周期803 日 ≅ 2.20 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月6日金曜日

また異臭騒ぎ — 神奈川県横須賀市

 
9月5日朝、神奈川県横須賀市(地図)で異臭の通報が相次ぎました。 臭いは人によって感じ方がちがうようです —「ガスのようなオイルのような臭い」、「ガスのような臭い」、「普通のガスの臭いじゃない」、「魚が腐ったみたいな臭い」、「ゴム臭いねって。何か燃えているんじゃないのって」、「アスファルトの臭いによく似ている。道路工事をしているのかなと思ったくらい」。

異臭の通報があったのは、2020年度に 19日、2021年度は 4日、2022年度は 1日、2023年度は 0日と減少していたのですが、2024年7月、約2年ぶりに異臭騒ぎが再発。

「(2024年7月4日)この日、同様の通報が相次いだが、異臭発生の約3時間後に起きたのが千葉県東方沖を震源とする、最大震度4の地震」、「イソペンタン等の物質が、地殻変動に伴い発生するという知見は確認できておりません。また、地震の前兆として、異臭が発生するという科学的な根拠はありません(温泉地学研究所)」:

過去の事例を振り返ると、例外もありますが、異臭騒ぎは月の初め(日付が一桁)と週の後半に起きることが多いようです。今回の事例も当てはまります。
 
 
関連記事 

小惑星 2024 RZ2 が月と地球に接近・通過

 
9月3日から 4日にかけて、小惑星〝2024 RZ2〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 9月5日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RZ2
(2024年9月5日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月3日 22:26
 (地球)9月4日 11:58
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± 1 分
接近距離 (月)0.48 LD
(地球)0.68 LD
推定直径
5 ~ 12 m
対地球相対速度
7.4 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2035年4月28日ごろ
公転周期567 日 ≅ 1.55 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月5日木曜日

噴火続く — アイスランド

 
8月23日付「噴火始まる — アイスランド」の続報です。
 
マグマ溜まりへの流入量と噴火による流出量が均衡している
Credit: Icelandic Meteorological Office
 
8月22日に始まった噴火は現在も続いています。 以下はアイスランド気象局が 9月3日23時00分と 4日02時30分(いずれも日本時間)に発表した内容の概略です ——

現在 2つの噴火口が活動している。噴火の勢いはここ数日で大幅に弱まっている。
 
噴火口の北側の溶岩原は拡大を続けているが、その拡大速度はかなり鈍化している。現時点では、溶岩流は噴火現場付近のインフラを脅かしてはいない。

スンドヌークル(Sundhnúkur)火口列周辺の地震活動はここ数日で大幅に減少している。記録されている小規模地震のほとんどは、この噴火の初めに活動していた亀裂の北部で発生している。

過去数日間、スヴァルツェンギ(Svartsengi)では地盤の隆起や沈降は検出されていない。これは、スヴァルツェンギの地下にあるマグマ溜まりへのマグマの流入量が、噴火による流出量と同程度であることを示唆している。
 
 

小惑星 2024 RW1 が大気圏突入

 
発見されたばかりの小惑星〝2024 RW1〟が 、9月5日01時39分(日本時間)にフィリピン北部・ルソン島沖で大気圏に突入 し火球となりました。同小惑星は推定直径 1m ほどで、アポロ群に属し、公転周期は 1450日(≅ 3.97年)と計算されています:
 
 
 
関連記事

2024年9月4日水曜日

岩手山で火山性微動 — 岩手県

 
8月31日付「岩手山で火山性地震続く — 岩手県」の続報です。

9月2日、岩手山(地図)で火山性微動が発生しました。同山での火山性微動の発生は 2012年10月27日を最後に途絶えていましたが、今年になって 4月3日に 1回、8月2日から 5日にかけて 3回の発生が観測されています。
 
Credit: 気象庁「岩手山の火山観測データ
(クリックで拡大)

 
岩手山では山体の膨張や火山性地震が続いています。
 
 
関連記事
 

地震が金塊をつくる

 
自然金は石英の岩脈中に見つかることが多いのですが、それには地震が関係しているとの説が提唱されました。ポイントは石英には圧電性があるという点です。
 
標準的な説明では、マグマから分離した金やケイ素を含む熱水が地殻の亀裂を流れる際、ケイ素が冷えて石英として結晶化した箇所に金が沈殿するとされています。しかし、熱水中の金の濃度は極めて低いので、「熱水中の金が石英と共に沈殿する」というだけでは、金がなぜ濃縮されるのかが説明できない、とのこと。
 
「造山運動が盛んで地震が多い場所に金鉱脈が多い」、「石英は圧電性を持つ鉱物であり、地震などの地質学的応力によって電荷を生成する」、「(地震波が)石英をゆがませて電圧を発生させ、付近の溶液から金が析出する可能性があります」:
 
日本はかつて「黄金の国ジパング」などと呼ばれましたが、地震の多さが関係しているのかも知れません。
 

小惑星 2024 QH2 が月と地球に接近・通過

 
8月30日朝、小惑星〝2024 QH2〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 9月1日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 QH2
(2024年9月1日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月30日 05:07
 (地球)8月30日 08:00
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.17 LD
(地球)0.87 LD
推定直径
12 ~ 26 m
対地球相対速度
18.5 km/s ≅ 6万7000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2025年2月25日ごろ
公転周期294 日 ≅ 0.81 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月2日月曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-303)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 9月2日14:00 付けで「続報 No.370」(PDF形式)を出しています。
 
内容の概略は以下のとおりです ——
 
8月31日、八ヶ岳の CH26 観測装置のみに火山噴火型前兆変動が観測された。9月1日、9月2日には全く変動は現れず、8月31日のみの出現であった。他の観測点には同期した変動は現れていない → 八ヶ岳に極めて近い領域内の火山近傍を示唆。

噴火型前兆変動で極大が観測されたのは、本年では 5月10日。5月10.5日極大、8月31.6日 直前前兆(直前特異)として、経験則 [極大~地震発生]:[直前特異~地震発生]= 6:1 を適用すると、地震発生日として 9月23.2日 ±3日を得る。前回の更新情報の推定日から変更なし。

その他、8月11日主極大、8月22日副極大からは 9月21日 ±3日、等々。
 
9月12日 ±3日に他の前兆変動が終息するかを確認する必要あり。
 
——
 

推定日9月23日 ±3日の可能性
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.370」所載の図3参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 M8.0 ± 0.3
(主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3; 複合地震の場合:M7.4 + M7.3 など)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 火山噴火型前兆変動が観測されているので、地震発生に伴い近隣火山が噴火する可能性も否定は困難だが、出現形態が地震前兆型のため、確実に噴火するとは断定困難。
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
関連記事
 

日向灘の地震は予報されていた

 
8月8日に日向灘で発生した M7.1、深さ 31km、最大震度 6弱の地震について、八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が予報していたことが、同氏が 9月2日付で公開した「続報 No.370」(PDF形式)で明らかにされました。以下にその部分を引用します ——

8/8 発生の日向灘 M7.1 地震は、7/27 高知観測点の複数観測装置に前兆変動極大が綺麗に観測され(前兆規模 M6.1 ±0.5、海深補正 M0.9 ±3、推定規模 M7.0 ±0.5)、前兆極大から地震発生までの日数=Tmap 日数はプレート境界型の遅いパターン Tmap=12日で発生致しました。またその後は一切大型地震が推定される前兆変動は観測されておりませんでしたので、南海トラフ巨大地震発生の可能性は考えられないことを、毎日の高知観測点全観測基線波形を掲載して、日々配信の観測情報で配信公開致しました。

上記の予報が配信されたのは、観測情報配信の「公開実験」(串田氏の観測研究を支援するために有料)に参加している方々のみで、一般には公表されていません。
 
 
関連記事
 
 

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-165)

 
米国イエローストーン国立公園の 8月の状況です。
 
スティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月26日 58
2
4月3日 37
3
5月30日 57
4
7月15日 46
 
 
8月の地震活動は通常のレベルでした。全体で約 40 件の地震が観測され、最大は 8月11日に発生した M2.0 でした。群発地震の発生はありませんでした。
 
イエローストーン・カルデラとノリス間欠泉盆地では、6月以降、わずかな隆起(1cm 未満)が観測されています。これは、毎年夏期にみられる雪解け水や地下水の流入による季節的な現象です。2015 年以降、イエローストーン・カルデラは年間約 3cm の速度で沈降していますが、この沈降は毎年夏に停滞あるいはわずかな隆起によって中断されます。
 
7月23日にビスケット盆地のブラック・ダイヤモンド・プールで熱水爆発が発生しましたが、その爆発以降、当該プールでは小規模な熱水噴出が数回発生しています。