2024年9月30日月曜日

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その4)

 
 
 他のいくつかの新聞は、(メキシコ)湾岸の漁師の証言を掲載している —— 
 
「煙は白く見えることもあり、時には 1時間以上完全に消え、その後突然、火薬の大爆発で生じた煙とガスのように噴き上がるが、音は聞こえなかった。」

「別の時には、煙は巨大なタール窯から立ちのぼる煙のように、重厚な黒い羊毛状に巻き上がり、ほどなく謎の地点の上を漂う薄く揺れる白い蒸気のベールになる」と当時の報告は続いている。

「夜になると、煙の柱に鈍くちらつく光が付随し、そこに火があることを示す。」

「時折、この光は非常に強くなり、雲や空に強く反射する。」

立ちのぼる煙の柱が見えないときでも、水鳥は煙の発生源と思われる場所の上空を避けていたと漁師が付け加えたと伝えられている。

「謎の煙をめぐるさまざまな説の中で、私は火災説が最も妥当な説明であると考えている」と News 6 の主任気象学者トム・ソレルズ氏は述べた。より現代的な説では、煙の発生源は泥炭火災であると指摘されている。

このような火災は、大量の植物が燃え、暑い太陽の下でくすぶり続けるときに発生する。
 
——
 
(続く)
 

小惑星 2024 SG4 が地球と月に接近・通過

 
9月26日、小惑星〝2024 SG4〟が地球と月の近くを通過しました。9月29日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 SG4 (2024年9月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月26日 15:02
 (月)9月26日 18:16
接近日時 誤差
(地球)± 5 分
(月)± 5 分
接近距離 (地球)0.79 LD
(月)0.31 LD
推定直径
9 ~ 20 m
対地球相対速度
10.0 km/s ≅ 3万6000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近
公転周期1013 日 ≅ 2.77 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月29日日曜日

紫金山・アトラス彗星が地球に接近中

 
9月28日付「紫金山・アトラス彗星が近日点通過」の続報です。
 
9月28日(日本時間)に近日点を通過した紫金山・アトラス彗星(ツーチンシャン・ATLAS彗星、C/2023 A3)は 10月13日(同)に地球に最も接近します。

C/2023 A3 (2024年9月1日付予報)
接近日時(日本時間)
10月13日 00:10
接近日時 誤差
± < 1 分
接近距離 183.9 LD = 7067万 km
対地球相対速度
80.5 km/s ≅ 29万 km/h
 
 以下は最近撮影された同彗星の姿です。南半球と北半球では、地平線に対する彗星の尾の角度が大きく違っていることにも注目してください;

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DiTing: 地震予知に役立つ大規模人工知能モデル

 
香港の英字紙『South China Morning Post』から「この中国の AI モデルは地震予知に大きな変化をもたらすのか?」というタイトルの記事です:

中国が、膨大なデータをマイニングして地震予知に役立てる初の大規模人工知能モデルを開発した。

「DiTing」と呼ばれるこのモデルは、世界最大級のデータセットに基づいており、開発者によると、地震信号の検出、地震活動の監視、地震への迅速な対応に使用できる。

「DiTing は中国地震観測ネットワークからの膨大なデータと高度な人工知能技術に基づいており、地震信号の認識精度と速度を大幅に向上させた。」(中国地震局地球物理研究所副所長 Chen Shi 氏)

プロジェクトの名前「DiTing」は、宇宙のあらゆる場所から信号を拾うことができる中国仏教の神獣に由来している。

このモデルは、予測や決定を行うためにすでに 1億のパラメーター(または変数)を評価でき、その合計は 8月には 10億に達すると予想されている。モデルのパラメーターが多ければ多いほど、データセットの詳細を捉える能力が高まり、全体的なパフォーマンスを向上させることがでる。

DiTing は、2019年にスタンフォード大学の研究者が開発し一般的に使用されている地震データセットである STEAD モデルよりも多くのデータに基づいている。STEAD は 1984年から 2018年までの約 45万件の地震をカバーしていたが、「DiTing」は 2013年から 2020年までの中国での 78万7010件の地震をカバーするデータを使用した。

研究者らは、このモデルは鉱山の地震監視、シェールガス採掘、都市の地下空間構造の検出、水中地震監視などの分野でも使用できると述べている。
 

2024年9月28日土曜日

大地震の兆候を数か月前に検出

 
アラスカ大学フェアバンクス校(UAF)の画期的な研究 — 大地震を発生の数か月前に予測できる可能性がある。『Nature Communications』に掲載されたこの研究では、機械学習(AI)を使用して大地震に先行する微妙な地震パターンを特定しています:
研究チームは、膨大な量の地震データを分析して、差し迫った大地震の前兆となる可能性のある異常な低マグニチュード地震活動を検出した。
 
研究チームは、最近の2つの大地震、2018年に起きた M7.1 のアンカレッジ地震と、2019年に起きた M6.4~7.1のカリフォルニア州リッジクレスト地震に焦点を当てた。どちらの地震でも、本震が発生する数か月前に異常な地震活動が見つかった。
 
研究チームのアルゴリズムは、各大地震の約 3ヶ月前に、地震の影響を受けた地域の 15~25% で異常な低マグニチュードの地震活動を特定した。重要なのは、この前兆地震活動のほとんどが M1.5 未満の地震だったこと。
 
研究チームは、これらの前兆現象は断層内の間隙水圧の上昇によって引き起こされる可能性があると提唱している。「大地震につながる断層内の間隙水圧の上昇は、断層の機械的特性を変え、その結果、地域の応力場の不均一な変化につながる」、「これらの不均一な変化が、異常な前兆となる低マグニチュード地震をコントロールしていると考えている。」 

研究チームは、この方法を実際の状況に適用する前に、さらにテストと改良が必要であること、アルゴリズムを適用する地域に固有の過去の地震データでアルゴリズムをトレーニングする必要があることを強調している。
 

ネッシーに衝突か

 
9月初め、経験豊富なガイドの父親(53)と息子(24)が別々のカヌーをネス湖で漕いでいたところ、カヌーの底に突然ドスンという大きな衝撃を感じました:
「私はグレート・グレン(地図)でカヌー・ツアーのガイドをしています。ここ数年で 40回ほどやっています。数週間前、息子のクリスと一緒に出かけていたとき、何かがカヌーに下から強くぶつかってきました。クリスは、パドルが何かにぶつかって手から外れそうになったと言いました」、「何度も(ネス湖を)横断しているので、鈍い音でドスンと音がするのは戸惑った。これまでにも丸太にぶつかったことはあるが、今回は木にぶつかったのとは全く違う。水は暗くて、1フィートほどしか下が見えない」

父子がカヌーの底に衝撃を感じた数日前、ネス湖を横断中の水泳選手が謎の生物に胸を殴られたと報じられました。「何か大きなものだった。水は真っ暗で、深さと暗さに怖くなって目を閉じていたので、何も見えなかった。ただ胸に大きな衝撃を感じただけです」
 
記事には、今年 8月、水深約 30m に設置されたハイドロフォン(水中聴音機)が正体不明の規則的な心拍音を記録した、とも書かれています。
 
 

8つの火山を重点的に調査・研究 — 火山調査研究推進本部

 
9月25日、文部科学省傘下の火山調査研究推進本部の下部組織・火山調査委員会は、今後重点的に詳しい調査や研究を進める 8つの火山を選びました()。
 
 「直近 1年に噴火した火山のほか、活動に変化が見られ推移の評価が必要だったり、変化が見られるものの調査研究が不十分だったりする火山を重点対象に選んだ」、「噴火が切迫しているわけではない」:
  • 八幡平 「20年ごろから見られる膨張性の地殻変動は鈍化しつつ続いている」
  • 岩手山 「2024年初めごろから地殻変動や地震活動が活発になっている」
  • 焼岳 「中長期的に火山活動が高まっている」
  • 桜島 「今後、爆発回数や降灰量の増加など噴火活動が再び活発化する可能性」

紫金山・アトラス彗星が近日点通過

 
9月23日付「白昼の大彗星出現か」の続報です。
 
紫金山・アトラス彗星(ツーチンシャン・ATLAS彗星、C/2023 A3)は日本時間の 9月28日早々に近日点を無事に通過したようです。
 
光度は楽観的な予測には及ばないようですが、日本を含む世界各地で日の出前の東の空に現れたその姿が撮影されています。以下は 9月24日にチリのアタカマ砂漠で撮影されたものです:



国立天文台の「2024年10月の星空情報」には以下のように書かれています:

彗星の活動や明るさの予測は難しく、この彗星については、今世紀を代表する明るい彗星になるという期待や、太陽に最接近する前に崩壊してしまう可能性も取りざたされてきました。

日本では、10月初頭の日の出直前の東の空に一度姿を見せますが、この時は極めて地平線に近く観察は簡単ではありません。10月の中旬に夕方の西の空に再び現れる時は、高度が比較的高く、観察のチャンスがあるでしょう。非常に暗い空では肉眼で見つけることもできそうですが、街明かりの影響のある場所などでは、双眼鏡を用いたり、写真に撮影したりしてみると確認しやすいでしょう。

 
以下の資料には、10月中旬に夕方の西空に見える紫金山・アトラス彗星の位置を示す図があります:
 
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小惑星 2024 SV2 が地球と月に接近

 
9月29日、小惑星〝2024 SV2〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 SV2 (2024年9月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月29日 02:02
 (月)9月29日 09:40
接近日時 誤差
(地球)± 8 分
(月)± 9 分
接近距離 (地球)0.128 LD
(月)0.824 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
11.5 km/s ≅ 4万1000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2025年2月10日ごろ
公転周期692 日 ≅ 1.89 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年9月27日金曜日

小惑星 2024 SS1 が地球と月に接近・通過

 
9月26日、小惑星〝2024 SS1〟が地球と月の近くを通過して行きました。
 
2024 SS1 (2024年9月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月26日 15:40
 (月)9月26日 22:29
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.70 LD
(月)1.17 LD
推定直径
6 ~ 13 m
対地球相対速度
12.6 km/s ≅ 4万6000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近
公転周期1208 日 ≅ 3.31 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年9月26日木曜日

2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 SW〟と〝2024 ST〟が 9月23日に地球と月のそばを通過していたことが、9月25日付の NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2024 SW (2024年9月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月23日 01:57
 (月)9月23日 10:40
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 3 分
接近距離 (地球)0.88 LD
(月)1.13 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
10.0 km/s ≅ 3万6000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1491 日 ≅ 4.08 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2024 ST (2024年9月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月23日 11:25
 (月)9月23日 17:02
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.29 LD
(月)0.58 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
11.7 km/s ≅ 4万2000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期853 日 ≅ 2.33 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年9月25日水曜日

須美寿島近くで M5.9、津波注意報 — 伊豆諸島 (続報)

 

9月24日08時14分に寿美寿島(地図)付近を震源として発生した地震・津波に関連して、同日午後、海上保安庁が航空機による須美寿島周辺海域の状況調査をおこないました。
 
「上空からは明らかな火山噴火と思われるような現象は認められませんでした」:
 

2024年9月24日火曜日

小惑星 2024 SD が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 SD〟が 9月21日から 22日にかけて地球と月の近くを通過していたことが、9月23日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 SD (2024年9月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)9月21日 19:02
 (月)9月22日 01:01
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.35 LD
(月)0.78 LD
推定直径
7 ~ 12 m
対地球相対速度
13.9 km/s ≅ 5万 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1559 日 ≅ 4.27 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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東京都多摩西部で稍深発地震、異常震域

 
9月22日16時42分、東京都多摩西部で M3.7、震源の深さ 122km(いずれも暫定値)、最大震度 2 の深発地震がありました(震央地図)。防災科学技術研究所は Mw3.6、深さ 125km としています。
 
右図の発震機構解によると正断層型の地震のようです(図は防災科学技術研究所 AQUAシステム メカニズム解カタログより)。

震源から近い場所では無感で、最大震度 2  の揺れがあったのは震源から遠い栃木県宇都宮市、震度 1 は群馬県桐生市でした(震度分布図)。地震波が、減衰しにくい海洋プレートのスラブをとおして伝わる異常震域現象ではないかと思われます。
 
 
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須美寿島近くで M5.9、津波注意報 — 伊豆諸島

 
9月19日付「須美寿島に噴火警報 — 伊豆諸島」の続報です。
 
9月24日08時14分ごろ、震央地名「鳥島近海」で M5.9、震源の深さ 10km(いずれも速報値)の地震があり、津波注意報が発出されました。震央は「八丈島の南 180km 付近」(北緯 31.4°、東経 140.0°、震央地図)とされていますが、この地点は海底噴火が発生する可能性があるとして 9月19日に噴火警報が発表された寿美寿島(地図)の南麓です。今回の地震は火山活動と関連しているかもしれません。
 
[追記] 9月24日11時30分、気象庁が「令和6年9月24日8時14分頃の鳥島近海の地震の震源要素更新について」(PDF形式)を発表しました。地震の規模、震源の深さ、震央の座標が更新されました。 新たな規模は M5.8、震源の深さは 19km、震央は北緯31度29.0分・東経140度7.8分で、寿美寿島の東麓です(震央地図)。また、地震発生前後の気象衛星画像に噴煙のようなものは見当たりません。
 
 

2024年9月23日月曜日

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その3)

 

この作品は、さらに当時の有力弁護士 P・ウッドソン・ホワイトの探検について述べているが、彼は先人たちと同様、虫だらけの沼地を突破することができなかった。

数年後、ホワイトはこの探検行について次のように書いている。
 
「数年前、私はその場所を訪れて、あの煙の謎を解こうと決心した。」

「私は探検が成功すると楽観していた。当時も今もそうだが、活火山のような形をした何か、もちろん非常に小さなものだろうが、簡単に見つかるだろうと信じていた。」

「私は元気な若者の一団を組織し、自分は測量士の使うトランシット(測量機器)を装備して、探検の現場に出発した」と、尊敬すべき法律家は続けた。

「私は高台から測量機器を煙の柱に向けて線を定め、部下に沼地への道を切り拓くように命じた。」

しかし、探検はすぐに続行不可能になった。弁護士は暑く植物が鬱蒼と茂る現場を次のように描写している。

「糸杉、トネリコ、オーク、ニワトコ、つる植物、エアープランツ、イバラ、長い苔など、沼地に生え埋め尽くす植物が、十重二十重に絡み合っていた」と彼は述べた。

「天候はひどく暑かった。最も湿った場所を通過するために、我々は(雨の少ない)真夏を選ばなければならなかったからだ。」

「ヌママムシ、ワニ、蚊に取りまかれて、うだるような暑さの 2日間を過ごした後、私の部下全員がこの計画を放棄し、私と勇敢な有色人種の少年だけが残され、先に進むことになった」と彼は続けた。

「前進はたちまちひどく遅くなった。我々は深さ 1フィートから 3フィート(約 30cmから 1m)の水の中に立ち、何百万匹もの貪欲な虫の襲撃に苦しみながら、道を一歩一歩切り開かなければならなかった。」

探検の3日目、彼は沼地を見下ろす高い松の木に登り、そこで「5マイルも離れていない沼地の中ほどから立ち上る煙の柱を目撃した」。

彼は次のように書いている。「煙が立ちのぼった地点は、幅 1マイル(1.6km)ほどの平坦な丘の頂上のようで、沼の植物の塊で覆われていて、絶対に通り抜けることはできなさそうだった。

「私の決意は崩れ、体長悪化と疲労で死にそうになりながら、私は切り開いた道に戻った。」

調査の試みのほとんどは同じ結果に終わった。探検家が無事に戻ってこれたとしても。
 
——
 
(続く)
 

白昼の大彗星出現か

 
 
紫金山・アトラス彗星(ツーチンシャン・ATLAS彗星、C/2023 A3)が急速に増光中です。この彗星は 9月28日(日本時間)に近日点を通過し、10月13日00時10分(同)に地球に 0.47天文単位(約 7000万km)まで接近します。10月の第2週にもっとも明るくなると予測されており、楽観的な予測ではマイナス 2〜4 等級の光度に達し、昼間でも肉眼で見える可能性があるとされています。

以下は、国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が 9月19日に、焦点距離 200mm、F2 のレンズ、1/8秒の露出で撮影した画像を動画にしたものです。彗星と同じような動きをしている複数の小さな白い点は人工衛星とのことです:
 

2024年9月22日日曜日

地震電磁気現象を 10年前から観測、その発現メカニズムを解明 — 富山大学

 
富山大学の発表です。10年も前から観測を続けていたことに驚きました。放送局の電波の異常伝搬を観測する点は、八ヶ岳南麓天文台の串田氏が続けている手法に通じるものがあります。
 
「低雑音かつ高感度な観測装置を開発し、さらに約 10年間にわたる長期観測を実施することにより、異常な電磁気現象が地殻活動により生じる可能性を確認しました。また、この異常現象が、山岳や海岸の複雑な地形の表層に静電気のような電荷が出現した場合に電波が強く散乱されて生じることを、スーパーコンピューターを用いたシミュレーションにより解明しました。」: 
 
現在は、観測で検出した地震に関連するとみられる多数の異常信号と、気象庁地震データベースとの整合性を機械学習(AI)を使って確認中とのことです。
 
 
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2024年9月21日土曜日

ご神木に落雷、普通ではない燃え方 — 茨城県阿見町

 
9月18日午後、茨城県阿見町の鹿島神社(地図)で、推定樹齢 500〜600年の杉のご神木(根元付近の幹回り 5.7m)が焼ける火災がありました。原因は落雷とみられています:
 
ご神木の幹の内側が燃えるという普通ではない燃え方だったため消火に時間がかかり、火が消し止められたのは通報から 21時間後でした。このご神木は「鹿島神社のやどり木」として天然記念物に指定されており、幹の空洞に別の木が根付いている二重構造をしています:

ご神木の火災があった神社は首都・東京からほぼ精確に北東、すなわち鬼門の方角に位置しています。前回、東京の北東で神社に異変があったときには、5ヶ月後に東北地方太平洋沖地震が発生しています:
 

キラウエア山が噴火 — ハワイ (続報-2)

 

噴火が止まりました。

「ハワイ火山国立公園内のナパウ・クレーター(地図)付近の噴火活動は夜間に低下し、現在は停止している。今朝(現地時間 20日朝)、西側の亀裂の 1 つで小規模な溶岩噴泉と溶岩流が確認されたが、活動は午前 10 時までに停止した。警戒レベル / 航空カラー・コードは引き続き警戒/オレンジである。」

 
 

2024年9月19日木曜日

須美寿島に噴火警報 — 伊豆諸島

 
7月19日付「須美寿島周辺の海水が変色 — 伊豆諸島」の続報です。
 
9月19日11時00分、伊豆諸島の須美寿島(Sumisujima、Smith Rocks、地図)に「噴火警報(周辺海域)」及び「火山現象に関する海上警報」が発表されました。

「須美寿島付近で、7月に続いて変色水が確認され、須美寿島の北岸より北西約 1800m にかけて広がっているのが認められました。今後、海底噴火が発生する可能性があります」:
 
「須美寿島の北岸より北西約 1800m にかけて薄い青白色の変色水が確認されました。また、同島の西岸及び変色水に沿って灰白色のごく少量の浮遊物も確認されました。今年 7月の海上保安庁による観測でも変色水が認められており、変色水域が拡大していることから、今後、海底噴火が発生する可能性があるため、本日(19日)11時00分に噴火警報(周辺海域)及び火山現象に関する海上警報を発表しました」: 
 

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その2)

 
 
『ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン』紙が発足させたこの探検隊は、3人のガイドと 1人の記者で構成されていたと、歴史家のチャーリー・カールソン氏はクリック・オーランドに語った。

しかし、地図が作られておらず、ワニがうようよいる土地で 3日間も悪戦苦闘した後、探検は中止された。

カールソン氏は、ガイドの 1人がその地域を調べようとした際に木から落ち、記者は沼地熱(現在はマラリアとして知られている)で亡くなったと説明した。

一方、原因不明の煙をめぐる憶測は渦巻き続け、海賊の隠れ家説から密造酒の蒸留所説までさまざまな説が飛び交った。

作家モーリス・トンプソンは、1881年に出版した大作『タラハシーの少女』の中で、この伝説について次のように書いている。
 
「この都市(タラハシー、地図)から約 28マイル離れた、木々が密生する沼地の真ん中から、40年以上もの間、濃い煙の柱がほぼ絶えず立ちのぼっているが、それは好奇心旺盛な人々の調査を拒んでいる。」

「有名なワクラの泉からそれほど遠くない場所にあることから、地元では長い間ワクラ火山と呼ばれてきた。」

「つい昨日ことだが、私は市の南にある高い丘の上に立って、まだ誰も足を踏み入れたことのない神秘的な場所から煙が立ちのぼり漂っていくのを見ていた。」
 
——
 
(続く)
 

定置網にクジラ — 北海道根室市

 
 9月14日朝、北海道根室市友知(地図)の沖合にあるサケの定置網にクジラが入っているのが見つかりました。体長約 8m でミンククジラとみられており、すでに死んでいました:
 
「この海域にはクジラが生息していますが、定置網にかかるのは珍しいということです」:
 
[備考] 9月19日05時46分 根室半島南東沖(震央地図)、M4.6、震源の深さ 76km、最大震度 3、根室市友知から震央まで 37km。
 
 

コンタクト・バイナリー

 
最近地球に接近した 2つの小惑星がコンタクト・バイナリー(接触連星)であることが、レーダー観測によって明らかになりました。レーダー観測は小惑星の形状を知るための主要な手法です。地球近傍小惑星のうち、大きさが約 200m を超えるものの少なくとも 14% は接触連星型とされています。

▼ 8月19日に約 11.9LD まで地球に接近した小惑星 2024 JV33: 長さ約 300m、自転周期約 7時間、地球との相対速度 11.1km/s。



▼ 9月17日に 2,6LD まで地球に接近した小惑星 2024 ON: 長さ約 350m、自転周期約 6時間、地球との相対速度 8.9km/s。表面には、幅約 4m を超える「地形的特徴」が見られます。また、表面に見える明るいレーダー反射は大きな岩石であろうと考えられています。
 
 
 
 

2024年9月17日火曜日

2頭のネッシー?が並進

 
 2頭のネッシー(?)が並んで泳いでいる様子がインバネス・ネス湖観光局(VILN: Visit Inverness Loch Ness)が管理するウェブ・カメラに捉えられました。
 
「波紋が(岸から離れたところで)消え去るという事実から、この出来事は(モーターボートなど)人間の活動とは無関係であると推測できます」:
 

キラウエア山が噴火 — ハワイ (続報)

 
9月17日付「キラウエア山が噴火 — ハワイ」の続報です。
 
噴火が再び始まりました。
 
▼「キラウエア山の東部地溝帯(イースト・リフト・ゾーン)中部の噴火が 9月16日の夕方、ハワイ標準時午後 6時(日本時間 17日13時)ごろに再開しました」、▼「現在の活動はキラウエアの東部地溝帯の中部に限定されています。東部地溝帯下部と南西地溝帯の地震活動と地盤変形の速度は低いままです」、▼「9 月14日以来、東部地溝帯中のマカオプヒ・クレーター(地図)付近でマグマの貫入が続いています。9月15日の夕方、ナパウ・クレーター(地図)の西側で非常に小規模な噴火が発生し、今夜再開しました。この活動は PWcam で見ることができます: プウオオ・クレーターから見たプウオオ西側斜面のライブ・パノラマ[PWcam]」:
 
 
 

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その1)

 
 Wakulla Swamp Volcano(ワクラ沼地火山)という活火山が、米国フロリダ州の湿原の奥にあるという「伝説」についてのイギリスのニュース・サイト "Mail Online" の記事です:

たいへん長い記事ですので、主要部分を数回に分けて紹介していきます(Google 翻訳の結果を一部手直し) ——

フロリダ州の深い沼地に隠れた火山の噂は、何世紀にもわたって渦巻いており、今日に至るまで科学者を困惑させている。

クリック・オーランドによると、州北西部のワクラの奥地にあるジャングルから煙の柱が上がるという報告は、1800年代から記録されている。

この伝説は「ワクラ沼地火山」として知られるようになり、当時はニューヨーク・タイムズなどの新聞にも取り上げられた。

遠くタラハシー(地図)からの目撃者は、蒸気の柱が見え、夜には赤い輝きがその場所に降り注ぐのが見えたと証言している(挿絵)。

州の記録によると、この現象は 1886年に急に停止した。この年は、60人が死亡し、数百万ドルの損害を出し、津波を引き起こすほどの強さだった悪名高いチャールストン(地図)地震が発生した年である。

1974年の『タラハシー・デモクラット』紙の記事によると、この地域はアクセスが困難なため、地震以来、ほんの一握りの人々しかこの地域に足を踏み入れていないという。

1870年代にこの謎を解明するために始まった探検が悲劇的結果に終わったため、多くの探検家たちも尻込みしたに違いない。
 
——
 
(続く)
 

キラウエア山が噴火 — ハワイ

 
9月15日09時から10時(日本時間 9月16日04時から05時) にかけて、ハワイのキラウエア山で亀裂噴火が発生し、溶岩が流出しました。噴火した場所は、山頂火口から南東へ、さらに東方向に延びてプウオオ火口などに連なる東部地溝帯(イースト・リフト・ゾーン)の中央部で、ナパウ火口(地図)のすぐ西です。以前から地盤の変形が観測され、マグマの貫入が起きているとみられていた領域です。溶岩は亀裂の噴出口から 50 メートルほど広がり、木生シダなどの植生が焼けているもようです。
 
 

小惑星 2024 RC42 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 RC42〟が 9月13日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 9月16日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RC42
(2024年9月16日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月13日 02:25
 (地球)9月13日 04:32
(月)9月13日 07:18
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
(月)± 2 分
接近距離 (月)1.042 LD
(地球)0.056 LD
(月)1.032 LD

推定直径
1 ~ 2 m
対地球相対速度
9.6 km/s ≅ 3万5000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2027年4月10日ごろ
公転周期273 日 ≅ 0.75 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月14日土曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-304)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 9月14日15:00 付けで「続報 No.371」(PDF形式)を出しています。
 
内容の概略は以下のとおりです ——
 
推定時期に前兆変動終息せず → これまでの前兆関係認識は誤りであった。

前回の更新情報では、9月23日±3日に地震発生の可能性があり、その場合は 9月12日±3日に前兆変動が終息すると推測していたが、終息傾向が見えない。
 
火山性変動を直前変動と認識したが、再出現したため、直前変動ではなかったことが明白。

図 1 のように複数の前兆変動の関係を見直し

図1の関係が正しいか否かはまだ不明。正しい場合、11月1日±3日に地震発生の可能性。前兆変動終息推定時期は 10月13日±3日。この時期に前兆変動が終息するかを確認する必要あり。
 
現段階で言えることは、対応地震発生は 10月末以降であるということ。11月1日±3日 以外の可能性についても引き続き検討する。
 
——
 

推定日11月1日 ±3日に発生の可能性で検討中
最終前兆変動終息を観測後に発生日修正予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域
大幅に改訂されています
続報 No.371」所載の図2参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3;
複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ±0.3 など
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 火山噴火型前兆変動が観測されたため、地震に伴い震源近傍で火山噴火の可能性も否定困難。しかし、前兆変動の出現形態は噴火型ではなく地震前兆型であり過去の噴火例と異なるので、噴火型は単に火山近傍大型地震を示している可能性が高く、噴火しない可能性の方が若干考えやすい。(2016年発生の熊本地震は火山近傍地震型極大であったが、今回は噴火型で極大を観測している。)
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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カマキリ大量発生 — 青森県八戸市

 
8月下旬ごろから SNS上で、青森県八戸市(地図)でカマキリが多い、との投稿が増えているそうです。昆虫を研究する市民団体によると、小型のコカマキリという種類で、今年、主に夜、商店の窓や照明に大量に発生している様子を確認しているとのこと。
 
「8月下旬ごろから施設内で見かけるようになった」、「八戸駅西口の地面に大量にいた」、「車のフロントガラスなどにしがみ付いているのを見た」、「2019年前後、八戸市内の数地点で数匹確認され、昨年は 8月下旬から 9月下旬にかけて多く発生していた。今年も 9月下旬まで多い状況が続くと考えられる」: 
 

爆発音を伴う地震 — ニュージーランド

 
9月13日午前10時41分(現地時間)、ニュージーランド南島の東岸沖で M4.0、震源の深さ 22km の地震があり(GeoNet 資料震央地図)、カンタベリー地方(地図)全域で揺れを感じました。
 
この地震では、カンタベリー地方の中心都市・クライストチャーチ(地図)などで、揺れの直前に大きな爆発音あるいは衝撃音(“big bang sound”)が聞こえたとの通報が多数寄せられているとのことです。地震学者は、P波が音の原因である可能性が高いと説明しています。
 
「とても大きな音だったので、誰かが車道で私の車にぶつかったのかと思いました。衝撃音の直後に揺れを感じました」、「誰かが自分の車を電柱にぶつけたかのようでした」、「こんなに大きな音は聞いたことがありません」、「コーヒーを淹れていたときに非常に大きな音が聞こえた」:

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小惑星 2024 RS16 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 RS16〟が 9月9日から 10日にかけて月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 9月13日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 RS16
(2024年9月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)9月9日 18:23
 (地球)9月10日 00:22
接近日時 誤差
(月)± 34 分
(地球)± 29 分
接近距離 (月)1.23 LD
(地球)0.67 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
11.5 km/s ≅ 4万1000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近2026年4月10日ごろ
公転周期671 日 ≅ 1.84 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年9月13日金曜日

海上でトンボの大群に遭遇 — 韓国・済州島沖

 
9月8日未明、済州島キムニョン(Gimnyeong、地図)の沖合で、漁船がトンボの大群に遭遇し、操業が不可能になりました。このトンボは亜熱帯性ウスバキトンボと確認された、とのこと。
 
「こんなにたくさんのトンボを見たのは初めて。本当に数千、数万匹が押し寄せて来る」、「漁師の体中に付いたのはもちろん、船内にもいっぱいになった」:
 

地球が小惑星を捕獲

 
8月7日に発見された小惑星〝2024 PT5〟が、9月29日から11月25日までの約 2ヶ月間、地球の周りを周回することになります。
 
この小惑星の公転軌道は地球に似かよっており、比較的低速で地球に接近することで地球の重力に捉えられて、太陽の周りを回る軌道から地球の周りを回る軌道に移ります。しかし、約2ヶ月後には再び太陽を回る軌道に戻るということです。

この小惑星はアルジュナ群に属する可能性が高いとされていますが、NASA/JPL の小天体データベースでは今のところアポロ群に分類されています。
 
推定直径は約 10m です。明るさは 22等級以下で、暗すぎてアマチュアの観測機器では見ることができません。
 
 
 
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岩手山「活動は収まる傾向にない」

 
9月4日付「岩手山で火山性微動 — 岩手県」の続報です。

9月11日、岩手山(地図)の火山活動の状況について専門家による岩手県の検討会議が開かれ、「岩手山の活動は収まる傾向にない」と評価しました。
 
「山の膨張を示す地殻変動の継続と、西側の大地獄谷に近い黒倉山で火山性の地震が 1日あたり 20回前後発生していることが確認されています」、「西側の大地獄谷では過去に水蒸気噴火が起きたこともあり、引き続き注意が必要だ」、「大地獄谷付近には近づかないようにという呼びかけは変わらない」:
 
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