2月18日付「富士山3合目付近で湯気 ― 気象庁」および2月29日付「富士山3合目付近で湯気 ― 気象庁 (続報)」の続報です。
富士山の湯気について、気象庁が3月8日付で発表した「全国月間火山概況(平成24年2月)」(PDF形式)に今までより具体的な情報が載っています:
10日、富士山北西麓の3合目付近(標高1760m付近)で湯気が出ているとの通報を受けて、11日、16~17日及び27日に現地調査を実施しました。その結果、各調査日とも道路の切り通し面の岩の隙間(複数箇所)からごく弱い湯気が出ているのを確認しました。湯気の温度は最高でも+10℃程度でした(外気温は-10℃~0℃)。噴気音や硫黄臭は確認されませんでした。
この「全国月間火山概況(平成24年2月)」で気になるのは以下の記述です:
萩原(富士山山頂の東南東18km)に設置してある遠望カメラでは、悪天候のため不明の期間がありますが、その他の期間は、山頂部に噴気は認められませんでした。
これまでの「月間火山概況」では、富士山山頂部の噴気の有無については言及がなかったと思います。3合目の湯気の件があるので、「噴火の兆候はない」という建前はあるものの、気象庁も注視し始めたということでしょうか。
以下の資料には湯気が出ている現場の写真、赤外線映像、温度変化のグラフなどが掲載されています。3ページと4ページにある図5、表1、図6を参照してください:
- 富士山の火山活動解説資料(平成24年2月) (PDF形式)
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