2015年12月25日金曜日

近畿圏中心領域大型地震 (番外-3)


串田氏の「長期前兆No.1778」に関する更新情報を紹介する際、地震発生や次ステージの極大などの時期を推定する方法については、記述を簡潔にするため単に「経験則から」と書くことが多かったように思います。串田氏自身もどのような経験則を使ったかを具体的に更新情報の中に記すことは多くありません。

そこで、時期の推定にかかわる代表的な経験則の数式を串田氏の著書『地震予報』(PHP新書 833)から抜き出してまとめておきたいと思います。ただし、同氏が使っている式中の記号は添え字がわかりにくいので、私風の表記に置き換えました。

地震の前兆は以下のような段階を経て地震発生に至ります:
  1. 初現(ある日突然出現し始める)
  2. 極大(顕著化、出現機器の増加など)
  3. 終息 (前兆レベルの低下、出現機器の減少などの後)
  4. 静穏期
  5. 地震発生(長期前兆No.1778などのように長期間継続し複数のステージからなる前兆では次のステージの極大になる場合がある)

時期の推定に関わる3つの式です。[A~B]は、事象Aから事象Bまでの期間を表します:
[極大~発生]/[初現~発生]=13/20

[終息~発生]/[初現~発生]=1/6

[終息~発生]/[極大~発生]=1/3.9

これらの式について串田氏は次のように書いています(著書は縦書きのため、上掲の3つの関係式を指す場合に「右」となっています):
すべての地震前兆に右の関係すべてが現れるとは限らないが、少なくとも、海深減衰などがなく、前兆全体が観測された場合には、右の時間比率経験則のいずれかが必ず成立する。


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