2014年9月8日月曜日

火星の湧き水?


火星探査車・キュリオシティが、岩の間から流れ出た水の痕跡のようなものを撮影しました。NASAの火星探査に参画しているアリゾナ州立大学の “Red Planet Report” から:

上の記事によると、地表面の明るい色をした塵や砂が流れ落ちて、その下の暗い色をした塵や砂の層が見えるようになったものとNASAの科学者たちは見なしているようです。

これまでにも、何らかの液体(?)がクレーターの斜面を流れたように見える痕跡が上空の衛星から何度も撮影されています。それらに比べると、はるかに規模が小さいとはいえ、地表の探査車が至近距離から撮影したのは初めてではないかと思います。

以下は、NASAのサイトに掲載されているオリジナルの画像です。乾燥して(?)色が淡くなったものなど、複数の痕跡が見られます:

以下は、キュリオシティの車輪によって掘り返された轍です。表面よりも濃い色の塵や砂が現れています:

上の記事も指摘していますが、画像を詳細に見ると、NASAの科学者たちの考えとは逆に、暗い色の塵や砂の方が明るい色の塵や砂の上に乗っているように見えます。また、明るい塵や砂が流れ落ちたのであれば、それらが流れの終端付近にたまって盛り上がっていそうなものですが、そのような形跡は見当たりません。

結局、NASAは何の調査もおこなわずにキュリオシティを先に進めてしまいました。レーザーを照射して構成物質を離れた場所から分析する装置を使えば、スケジュールに大きな影響を与えることなく最小限の調査ができたのではないかと思うと残念です。以下は、他の場所でレーザーを照射したときにできた痕跡の画像です:

なお、この流水の痕跡のようなものが撮影されてから1週間後には、「火星の大腿骨」が撮影されています。


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