9月24日、インドの火星探査機〝マンガルヤーン〟(Mangalyaan)が約300日の飛行を終えて火星の周回軌道に入りました:
- Mangalyaan: India's race for space success
- India's First Mars Probe Makes Historic Red Planet Arrival
以下は、マンガルヤーン(重さ1.35トン)の大きさや軌道がわかる図です:
ISRO(Indian Space Research Organisation、インド宇宙研究機関)のウェブサイトに載っている情報を見る限りでは、マンガルヤーンは、今後おこなわれる本格的な火星探査に向けた技術試験の色彩が強いようです:
マンガルヤーンが火星に到着する2日前の9月22日には、アメリカの火星探査機〝メイブン〟(Mars Atmosphere and Volatile Evolution Mission、火星大気および揮発進化ミッション)が火星を周回する軌道に入っています。
火星周回軌道への投入や表面への着陸に成功したのは、アメリカ、旧ソ連、ヨーロッパに次いでインドが4番目です。日本や中国は、試みたものの失敗しています。
特に、日本の火星探査機「のぞみ」は故障続きで、所期の目的を果たせないまま宇宙のゴミとなっています。小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還の印象が強いため、日本の宇宙探査技術はスゴイと思っている方が多いと思いますが、そんな「はやぶさ」ですら故障続きで、ごく微量の小惑星物質を持ち帰れたのはマグレと言ってよいと思います。金星探査機「あかつき」も、減速のための逆噴射中に燃料系に障害が発生し、金星周回軌道への投入に失敗しています。
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