2016年9月3日土曜日

ニュージーランド M7.1 とプレートテクトニクス


9月2日午前1時38分ごろ(日本時間)、ニュージーランド北島沖で M7.1、震源の深さ19km の地震が発生しました(震央地図)。気象庁は当初、M7.2、深さ160kmとしていましたが、その後、M7.0(深さは記載なし)に修正しています。プレート境界の近くで発生した地震ですが、正断層が原因です:

以下は USGSの〝Tectonic Summary〟の一部をテキトー訳したものです:
2016年9月1日(現地時間)にニュージーランド・ギズボーン(地図)の北東で発生した M7.1 の地震は、太平洋プレートとオーストラリア・プレートの境界付近で、浅いところにある斜めずれ正断層(上下方向と水平方向とが組み合された断層)によって引きおこされた。

暫定的な発震機構解は、深い傾斜の南西走向の正断層、または浅い傾斜の北北西(注)走向の断層が斜めにずれたことを示している。

太平洋プレートはケルマデック海溝とヒクランギ海溝()から西に向かってオーストラリア・プレートの下に沈み込んでいる。海溝は今回の地震の震央から東に65kmのところにあり、沈み込みの速度は1年あたり47mmである。

震源の深さ、位置、発震機構のすべてが、プレート沈み込み帯の境界面で発生するプレート境界型の地震ではなく、沈み込んだ太平洋プレート内で発生したプレート内地震であることを強く示唆している。

(注) 原文では〝north-northeast〟となっていますが、発震機構解から〝north-northwest〟の誤りであろうと判断しました。