11月29日付「地球危機一髪」の補足です。
地球直近で分裂した大彗星の破片群ではないかと疑われる「各々が霧のようなものに包まれた450個ほどの物体」が次々に太陽面を横切っていく現象を、メキシコの天文学者が観測したのは1883年8月12日と13日のことでした。この現象とほぼ時を同じくして、インドネシアのクラカタウ(地図)が史上最大級の大噴火を起こしています。
以下は、Wikipedia 「クラカタウ」の項からの引用です:
8月11日、同島の3つの火山が噴火した。そして8月27日月曜日バタヴィア時間午前10時02分(現地時間9時58分)に大噴火を起こした。噴火で発生した火砕流は海上40kmを越え、スマトラ島ランプン湾東部の Ketimbang で人間を殺傷した。また、噴火により発生した津波が周辺の島を洗い流し、航海中の船を激しく揺さ振った。死者は36,417人に及び、2004年にスマトラ島沖地震が起こるまではインド洋における最大の津波災害であった。
噴煙の高さは38,000m(48,800m説有り)。爆発音は4,776km先(インド洋のロドリゲス島)まで届き、人間が遠く離れた場所で発生した音を直接耳で聞いた最長距離記録となる。衝撃波は15日かけて地球を7周した。5,863km離れた東京で1.45hPaの気圧上昇が記録されている。津波は、日本では鹿児島市の甲突川にも押し寄せ、17,000km離れたフランスのビスケー湾の検潮儀にも記録された。成層圏にまで達した噴煙の影響で、北半球全体の平均気温が0.5~0.8℃降下し、その後数年にわたって異様な色の夕焼けが観測された。
「3つの火山が噴火」したのが8月11日で、メキシコの天文学者が「現象」を観測したのが8月12日と13日(時差があるので、クラカタウ周辺の日付に直すと8月13日と14日)。偶然なのでしょうけれども、あまりにも接近しすぎています。可能性は非常に低いとは思いますが ―― 火山の噴出物(火山弾や火山ガス)が成層圏を突破して宇宙空間に出てしまった、それが「各々が霧のようなものに包まれた450個ほどの物体」の正体で、それをメキシコの天文学者が観測した ―― と想像してみたくなります。クラカタウのある赤道地帯は、地球の自転速度を最大限に利用できるので人工衛星の打ち上げに最適な場所とされています。
あるいは、大彗星の接近・分裂によってクラカタウの大噴火が誘発されたということがあるのでしょうか。
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