2008年12月31日水曜日

写真でふり返る2008年

アメリカ『ボストン・グローブ』紙のサイトで、今やすっかり「名物」となった感のある“The Big Picture”が、2008年を写真でふり返る特集“The year 2008 in photographs”を組んでいます。名前のとおりに大判の写真が多数掲載されています。枚数が多いので、パート1からパート3まで、全体を3部に分けています(なぜかパートごとにタイトルが微妙に変わっています)。

各パートの2枚目以降の写真には、左下に番号が付けられています。以下の私のコメントもその番号を使っています。なお、写真のなかには、初めは黒塗りで表示されるものがあります。これは、自爆テロの凄惨な現場写真など、読者によってはショックを受ける恐れがあるものに対してとられた処置です。黒塗りの部分をクリックすれば写真が表示されますが、自己責任でお願いします。

The year 2008 in photographs (part 1)
(1) チリのチャイテン山が噴火した際の噴煙と火山雷です。5月の出来事でしたが、自然の猛威のすさまじさが視覚的に迫ってきて、強く印象に残りました。
(5) アメリカの海兵隊員が、タリバン兵から頭部直近の土塁に銃撃を受けた瞬間です。この兵士は無事だったとのことです。
(6) 5月に起きた中国・四川大地震で、崩壊した建物のそばに横たわる遺体。
(12) 貯水池の水質を守るために、40万個のプラスチック製ボールを水面に浮かせる作業。
(16) メキシコで銃撃戦の最中、子供を救出した瞬間。
(19) カリフォルニア州のユニバーサル・スタジオの火災。手前に、墜落した旅客機の残骸が散乱していますが、スティーブン・スピルバーグ監督の映画「宇宙戦争」のセットで、火災の原因ではありません。
(20) ジェット・マン。
(22) イスラエル兵が発射した催涙弾が、ユダヤ人の平和活動家とパレスチナ人に降り注いでいます。
(26) イスラエルの放ったミサイルが報道車両に命中。
(28) 警棒を持った警察官に怯える少年の表情。
2008 in photographs (part 2)
(5) NASAが開発中の月面トラック。
(6) 自転車競走ツール・ド・フランスでの不思議な光景。
(8) 中国の武装警察官がテロ対策訓練。屈強な男たちが全員内股なのが何とも……。
(10) 真正面からまともにパンチを浴びています。この後、テクニカル・ノックアウトになったとのこと。
(11) ラージ・ハドロン・コライダー。運転開始後すぐに故障。思いの外、損傷が大きく、現在も修理が続行中です。ひょっとして本当にマイクロ・ブラックホールができたしまったのかも?
(14) カフカス山脈を越えてグルジアに向かうロシア軍の車列。
(20) ハリケーン・アイクによって破壊された街並み。
(21) 写真を撮っている場合なんでしょうか。
(24) 自爆テロの現場。見ない方が良いかも知れません。
(27) これも見る人が見れば、地震の前兆「地震霧」ということにされてしまうのでしょうか。
(29) 機械仕掛けの蜘蛛。高さ15メートル、重さ37トン。
(31) インドネシアの女性イスラム教徒の礼拝。なぜか和みます。
2008, the year in photographs (part 3)
(1)(23) オバマ氏とマケイン氏。表情がすべてを物語っています。
(3) 国際宇宙ステーションの舷窓から地球を眺める女性飛行士。これまでの宇宙飛行士はほとんどが髪を短くしていました。長い髪が無重力で漂う様子は動画で見てみたい気がします。髪の毛はからまないのでしょうか。無重力状態で他人の長い抜け毛が漂ってきて、顔にまとわりついたりしたら、さぞかし不快だろうな、とも思います。
(6) ロンドンのリーマン・ブラザーズのオフィス。上司から「残念なお知らせ」を聞かされているところでしょうか。
(12) 2人のパレスチナ民兵の遺体。イスラエルを迫撃砲で攻撃中にイスラエル軍機に反撃されたとのことです。
(15) ムンバイのテロリスト。
(19) 四川大地震で1つの町と5つの村が埋没した現場。
(21) ケニヤの部族間衝突で、少年の痛々しい姿。
(25) 駅に集まった群衆を規制する中国軍兵士。今年2月、寒さと大雪で何日間も鉄道がストップしました。これに比べると、この年末に相次いだ新幹線の運行障害は……。
(27) 土星探査機カッシーニが衛星エンケラドスに接近。写真をつなぎ合わせて作成した動画です。AGU(米国地球物理学連合)の秋季大会では、このエンケラドスの氷でできた「地殻」に、地球のプレート・テクトニクスと類似した現象が起きているとの研究発表がありました。
(31) まだ生きている? パキスタンの地震で。
(32) 中国人の宇宙飛行士を指す“taikonaut”という言葉に注目です。欧米のメディアも使うようになってきました。これまで欧米のメディアでは、“astronaut”(アメリカ人宇宙飛行士)と“cosmonaut”(旧ソ連・ロシア人宇宙飛行士)が使い分けられてきましたが、第3勢力の登場です。日本人は、スペースシャトルに乗るときはastronaut、ソユーズに乗るときはcosmonautになります。
(38) エベレスト(チョモランマ)と夜空。南斗六星(射手座の一部)が見えています。