2010年4月7日水曜日

リダウト山に活発化の兆し ― アラスカ州

4月 5日、米国アラスカ州アンカレジの南西約 170km にあるリダウト山(地図)の頂上付近で小規模な地震が頻発するようになり、アラスカ火山観測所(AVO)は警戒レベルを “イエロー” に引き上げました:

しかし、日本時間の今朝の時点で AVO が発表したレポートによると、地震の数が顕著に減少したとのことです:


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2010年4月6日火曜日

時速 28000km でオーロラを突っ切る

国際宇宙ステーションに長期滞在中の野口聡一宇宙飛行士が撮影した写真です。まるで SF 映画の一シーンのようです:

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交通事故死者数急増 ― 栃木県

全国的には、交通死者の数は対前年比で減っているそうですが、栃木県は急増しているとのことです。これが、偶然の数字のばらつき(ゆらぎ)であるのか、何らかの原因による統計的に有意な傾向であるのかは、きちんとした統計的検定をしないと判断できません:

栃木県以外で交通死者が増えていると報道されているのは、北海道、鹿児島県(北薩ブロック)、徳島県です:

高速道路での死亡事故が増えているとの報道があるのは、山口県です:

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震源地の山に大規模な土煙 ― メキシコ M7.2

日本時間の昨日朝 7時40分頃にメキシコ北部で発生した M7.2 の大地震では、現時点で死亡 2人、負傷百数十人、そのうち重傷が 5人という被害が出ています。震源に近いバハ・カリフォルニア州の州都メヒカリには非常事態が宣言されました。この地震は、サンアンドレアス断層の南の延長線上で、横ずれ断層が活動したために起きたと考えられます。

以下の記事には、地震発生直後に震源付近の山脈に立ちのぼった大量の土煙を捉えた動画が掲載されています:

記事の説明によると、メヒカリ南方の幹線道路を走行中に車が前後にひどく揺れたので、車を路肩に寄せて停車。道路と並行して走る山脈が土煙に包まれているのを目撃したとのことです。

このような現象は、乾燥地帯で発生する地震では時たま起きるようです。何年か前、カリフォルニア州かアリゾナ州(記憶が曖昧です)の砂漠地帯を震源とする地震が起きたときにも、今回のものよりは小規模ですが山々から土煙が上がっているのが静止画で撮影されています。

少し不思議なのは、平地では土煙が上がっていないことです。山の方が斜面があるので土砂の崩落が起きやすく、土煙が上がりやすいのはわかるのですが、激しい振動が原因であるならば、平地でも震源に近い場所では多少の土煙が上がってもよいようにも思います。

ひょっとしたら、単純な土煙ではなく、断層に沿って地中から放出された水蒸気か何らかのガスなものかも知れません。カリフォルニアでは、サンアンドレアス断層やその支脈に沿って、上記の動画に写っているような背の低い山脈がいくつも連なっています。USGSの発表した地図によれば、震源は動画に写っている山脈の真下にあるようです(下記グーグル・マップを参照してください)。

動画の開始から 1分 12秒前後に、直線状の白い雲のようなものが写っています。おそらく飛行機雲であろうと思いますが、電線が光を反射しているのかも知れません。

以下のグーグル・マップには、震央の位置がマークしてあります。上記の動画に写っている周囲の地形とよく一致しています。地震は現地時間の午後 3時 40分頃に発生しました。車や電柱の影から判断して、山脈は道路の西側に位置しています:

2010年4月2日金曜日

エイプリル・フール

このブログの昨日の記事 “「はヤぶさ」に知能?”で紹介したのは、天文関係のサイト『AstroArts』が掲載したエイプリル・フール向けの記事だったわけですが、小惑星探査機「はやぶさ」の名前を「はヤぶさ」、小惑星の名前「イトカワ」を「イトガワ」、宇宙航空研究開発機構「JAXA」を「JyAXA」とするなど、明らかにウソ記事とわかる書き方でした。後々、各方面から苦情や叱責を受けることがないように用心して、恐る恐るやっている雰囲気を感じます。

日本では、エイプリル・フールの「おふざけ」に対して、不真面目だと本気で怒る人が少なくないので、やむを得ないのかも知れません。このような反応は、ポジティブに考えれば日本人の生真面目さ、ネガティブに考えれば日本人の「ゆとりのなさ」の現れでしょう。

欧米では、エイプリル・フールの冗談に対して目くじらを立てるのは、大人げなく恥ずかしいことと見なす雰囲気があります。そのため、毎年各メディアや企業が知恵を絞って自由闊達に「おふざけ」をやってくれます。今年の「おふざけ」からいくつか紹介します。欧米の中でもイギリスが本家ですが、アメリカも負けてはいません。

BBC(英国放送協会)はラジオ放送で、ウィリアム・シェイクスピアの母親 “Mary Arden” はフランス人の “Mary Ardennes” である証拠が見つかり、同国の誇る劇作家が実はフランス人であった可能性がある、と報じました:

『ガーディアン』紙は、与党・労働党が不人気のブラン首相をダーティー・ハリー化して選挙戦を戦うことにした、と伝えています:
ブラウン首相のポスターに書かれている決めぜりふ “STEP OUTSIDE POSH BOY” は、朝日新聞では「ちょっと外に出ろ、坊や」と訳されています。“POSH” は、軽蔑的なニュアンスで「お上品な」とか「上流の」という意味です。日本でも喧嘩を始めるときには「表に出ろ」というのが定番のセリフですが、それと似ています。

タブロイド紙の『ザ・サン』は、世界で初めて味の付いた新聞紙を開発したとして、紙面に四角形を描き、「ここを舐めてみてください」という注意書きを付けました。いったい、何人ぐらいがペロリとやったのでしょうか。

『テレグラフ』紙は、特殊な訓練を受けたフェレットが、ブロードバンド・ケーブルを地下に敷設する作業に使われていると伝えました。フェレットが身につけているジャケットにはマイクロチップが取り付けてあり、地下パイプの破れや漏れを検知できるのだそうです:

『インディペンデント』紙は、ロンドンの地下鉄環状線が次世代のハドロン加速器として使われることになると伝えています。本家の LHC(Large Hadron Collider、大型ハドロン衝突型加速器)では、衝突エネルギー 7兆電子ボルトの陽子衝突実験に初めて成功したばかりです(4月 1日付「7兆電子ボルト」を参照してください):

アメリカも負けてはいません。スターバックスは、顧客から寄せられた要望に応えるため、新しいサイズのカップ、Plenta(TM)(128 fl oz)と Micra(TM)(2 fl oz)、をこの秋から導入すると発表しました。掲載されている写真を見ると、前者は植木鉢ほどの大きさがあります:

中国の検索事業からの撤退を表明したばかりのグーグルは、社名をトピーカ(Topeka)に変える、と CEO の Eric Schmidt 氏が同社の公式ブログで発表しました。同時に、アメリカ国内で表示される検索画面のロゴも Topeka に変更されたようです(画面の写真):
社名の変更は、3月にカンザス州の州都トピーカ(地図)の市長(79歳)が、同市の非公式の名前をグーグルにすると発表したことに対抗する措置なのだそうです。以下の記事によると、この市長さんはどうも パソコンやインターネットのことがあまりわかっていないようで、メールや検索はすべてアシスタントにやらせているとのことです:

ハイチ地震のときにもその発言で物議を醸した Rush Limbaugh 氏も(1月25日付「ハイチに対する冷ややかな視線」を参照してください)、自分自身のウェブサイトにいささか刺激の強い「ニュース」を載せています。地球温暖化に警鐘を鳴らし続けている著名な活動家とジャーナリストが、南極で凍死したという皮肉な内容です。彼は地球温暖化防止の活動家たちが大嫌いなようで、「私は笑いをこらえるのに必死だ」と書いています:

他にもいろいろありますが、きりがないのでこのくらいにしておきます。

一年に一回ぐらいは、上のようなとんでもない話や嘘の話を大まじめに書いて盛り上がるのは悪くないことだと思います。私は大好きです。しかし、地震予知関係のブログや掲示板に見られるように、電卓にきわめてまれな表示が云々とか、「地電位放射」(笑)で鉄道が云々などなど、年がら年中トンデモ話を吹聴するのはどうでしょうか。世間では「馬鹿も休み休み言え」とか「寝言は寝て言え」などと言います。トンデモ話は「四月馬鹿」の日限定に願いたいものです。


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リュウグウノツカイ捕獲 ― 山口県萩市

4月 1日、山口県萩市(地図)の江崎沖で体長 4m のリュウグウノツカイが捕獲されました:

萩市の西隣の長門市でも、今年 1月末にリュウグウノツカイが見つかっています。このブログの 2月 2日付「リュウグウノツカイ漂着 ― 山口県長門市」を参照してください。


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2010年4月1日木曜日

「はヤぶさ」に知能?

日本の小惑星探査機「はヤぶさ」のコンピュータが原始的な知能を持ち始めたのではないか、というニュースです:

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室蘭の空にオーロラのような光

北海道室蘭市で 3月 31日午前 0時ごろから約 1時間にわたって、空に緑色のカーテンのような光が現れました:

どうやらオーロラではないようです。室蘭地方気象台では、「月光が雲に反射したものと考えられる」、「月の右側にだけ現れた幕のような形は、高い建物が放つ電灯など地上の光を受け屈折してきた可能性がある」と説明していますが、どうでしょうか。

7兆電子ボルト

スイスとフランスにまたがって建設された LHC(Large Hadron Collider、大型ハドロン衝突型加速器)で、衝突エネルギー 7兆電子ボルトの陽子衝突実験に初めて成功しました:

最終目標である 14兆電子ボルトを達成するにはまだ数年かかるようですが、暗黒物質(ダークマター)の候補とされる「ニュートラリーノ」注といった超対称性粒子や、素粒子に質量を与える「ヒッグス粒子」など未知の粒子の発見が予想されているだけに、結果を大いに期待して待ちたいと思います。

ところで 「7兆電子ボルト」 ってどのくらいのエネルギーなのかわかりますか。「兆」という言葉や「電子ボルト」という耳慣れない専門用語に幻惑されて、きっとすごく大きなエネルギーなんだろうと思っている方が多いのではないでしょうか。しかし、さにあらず、です。ある学者によれば、数匹の飛んでいる蚊が持つエネルギー程度だそうです。

そもそも電子ボルトの定義は、「真空中で電子 1つが電位差 1ボルトの 2点間で加速されるとき得るエネルギー」です。電子は負の電気を帯びていますから、電位差があるところでは電位の高い方に向かって移動、つまり加速します。この時、電子が獲得するエネルギーが 1電子ボルトです。一言で言って、とても小さい単位です。

定義にしたがって 7兆電子ボルトを別のエネルギー単位に換算すると、
1.12 × 10-6 ジュール
3.12 × 10-13 キロワット時
1.14 × 10-7 重量キログラムメートル
2.68 × 10-7 カロリー
になります。

7兆電子ボルトが非常に小さいエネルギーであることがわかっていただけると思います。これでは、コーヒー 1杯分のお湯すら沸かすことができません。もちろん、これは人間という「巨大」な生き物の立場から見た話で、極微の素粒子にとっては非常に大きなエネルギーです。また、素粒子をそのようなエネルギーを持つまで加速するには、加速器に大きな電力を注ぎ込む必要がありますが、それは別の話です。


[注] ニュートラリーノ: ニュートロンとニュートリノの区別がつかない人にとっては、脳内混乱にさらに拍車がかかることでしょう。変な鳥のコマーシャルで有名なインテルのセントリーノとも間違えないでいただきたいものです(笑)。


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2010年3月31日水曜日

ミマスの奇妙な温度分布

土星の衛星ミマスの表面温度を、土星探査機カッシーニが観測したデータが公表されました。予想外の結果に驚きが広がっています:

上のページには 4つの画像が収められています。
  • 左上: 理論的に予想されていた温度分布。太陽光線が真上から当たる部分ほど高温になるので、このような同心円状の分布になると予想されていました。
  • 右上: 実際に観測された温度分布。
  • 左下: 可視光線で撮影されたミマスの表面。中央部右寄りに見えているのはミマス最大のハーシェル・クレーター。
  • 右下: 右上の温度分布と左下の表面画像を合成したもの。

右下の画像は、まるでテレビ・ゲームのパックマンがハーシェル・クレーターに食いつこうとしているように見えます。おまけにパックマンには目もあるようです。

この奇妙な温度分布を説明する仮説としては、表面物質の熱慣性や熱伝導率の違いによるものだとの説が提案されています。パックマンの部分は熱慣性が大きく熱を失いにくい物質で覆われているのに対して、ハーシェル・クレーターを含む領域は熱伝導率が高い物質で覆われており、太陽から得た熱が地下の物質に奪われやすいのだろう、という説明です。

この仮説で温度の違いが生じる理由は説明がつくとしても、なぜ表面物質がパックマンのような分布になっているのかは疑問のままです。また、パックマンの口の部分がほぼ直線状で、温度勾配も非常に急であることも不思議です。今回撮影された半球の裏側では温度分布がどうなっているのか、まだわかっていませんが、ハーシェル・クレーターが低温部分の中心に位置しているように見えるのも気になるところです。


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