2022年10月16日日曜日

ウクライナの空に多数の UFO?

 
ウクライナの中央天文台(MAO: Main Astronomical Observatory)に所属する科学者のチームが、9月中旬に発表した報告書で、相当数の正体不明の物体("a significant number of objects whose nature is not clear")がウクライナの空で観測されていると述べたことが波紋を呼び、ウクライナ国立科学アカデミー(NASU)が否定する騒ぎとなっています:
 
報告書には正体がはっきりしない物体が相当数記載されており、その中には、空を背景にして真っ黒に見え、時速 5万3000km (大陸間弾道ミサイルのおよそ2倍の速さ)で大気中を飛行しているように見えた複数の「ファントム」が含まれています。報告書はこれらの物体を UAP(未確認航空現象)と表現しています。

報告書の中では、キエフ近郊の 2つの観測所のうちの 1つが検出した高速で移動する複数の奇妙な物体の観測結果を分析しています。科学者のチームは、これらの物体の距離、大きさ、および速度を、それぞれが覆い隠している背景光の量に基づいて推定し、物体の多くはおおよそ飛行機ほどの大きさで、宇宙船のような速度で大気中を移動したと結論付けています。

一方、ウクライナ国立科学アカデミー(NASU)は、「観測結果の処理と解釈が不適切な科学水準で行われ、観測された物体までの距離の決定には重大な誤りがあった」、「(報告書は)科学的研究結果を公表するための専門的要件を満たしていない」としています。