まるで彗星のように尾を引く小惑星ディモルフォス。DART探査機の衝突によって飛散したディモルフォスの破片(+探査機の破片)が輝く尾となって見えています。9月26日(日本時間27日)のDART探査機衝突から285時間が経過した10月8日にハッブル宇宙望遠鏡が撮影しました。衝突時のDART探査機のディモルフォスに対する速度は時速 2万2530km でした:
It worked! Analysis of data obtained over the past two weeks by our #DARTMission investigation team shows the spacecraft's kinetic impact with its target asteroid successfully made a small change to the asteroid’s orbit. See what we're learning so far: https://t.co/5VZRFoZmkX pic.twitter.com/gOZ7Wm4elG
— NASA Solar System (@NASASolarSystem) October 11, 2022
DART探査機の衝突前、ディモルフォスは親小惑星ディディモスの周りを 11時間55分かけて周回していましたが、衝突後はその周期が11時間23分に変化していることが地上からの観測で確認されました。DART探査機の衝突によって 32分短縮したことになります(この測定値には、±2分程度の不確かさがあります)。NASAは、ディモルフォスの公転周期を73秒以上変化させることが成功の最低条件としていましたが、この条件を25倍以上上回ったことになります。
今回のDART探査機の衝突実験の結果は、人類が史上初めて天体の運動を意図的に変化させ、小惑星の軌道を修正することが可能であることを実証したことになります。
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