2025年8月22日金曜日

愛知県西部? の地震 (続報)

 
24年3月6日付「愛知県西部? の地震」の続報です。震央地名「愛知県東部」と「愛知県西部」が話題になっています。
 
気象庁「地震情報」より
 
8月18日夜、「愛知県西部」を震源とする最大震度 2 の地震が 2回発生しました(暫定値 M3.7 と M3.8、深さは共に 38km、震央地図震央地図)。 速報値として発表された震央の位置が、愛知県の中央より東に位置する岡崎市(地図)の東端付近であるのに、震央地名が「愛知県西部」であったことから、違和感を覚えた愛知県民が多かったようです。
 
「岡崎市は気象庁の区分では『愛知県西部』なんです」、「愛知県西部と愛知県東部の境界は、天気予報や警報など『気象情報』を発表する場合は、微妙に変わります。豊田市が西部(平地)と東部(山地)に分かれるのです」: 
 
2回目の地震の震央地名は、速報値よりも多い観測値を用いて出される暫定値では「愛知県東部」とされています。
 
 
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ドレーク海峡で M7.5

 
日本時間 8月22日11時16分、南アメリカ大陸南端のホーン岬と、南極大陸から北に伸びる南極半島の間のドレーク海峡で M7.5、深さ 10.8km の地震がありました(震央地図)。震央はスコシア・プレートと南極プレートの境界付近で、横ずれ断層に起因する地震です(プレート地図)。

Credit: USGS
 

2025年8月20日水曜日

なぜオーストラリアで地震が起きるのか

 
8月16日、オーストラリア東部クイーンズランド州キルキバン(Kilkivan)付近を震源とする M5,6、深さ 10km(Geoscience Australia)の地震が発生しました(震央地図)。プレート境界からは距離があるオーストラリア大陸内部でなぜ地震が起きるのかを解説した記事があったので紹介します:
 
記事からの抜粋です —— 
 
世界の地震多発地帯のほとんどは、ニュージーランド、日本、インドネシアなどのように、プレート境界付近にあります。このような場所では、2つのプレートが衝突したり、すべり合ったりする際に生じる巨大な力のために、地震が頻繁に発生します。
 
しかし、オーストラリアはインド・オーストラリア・プレートの内部に位置し、プレートの境界からは遠く離れています。では、なぜここで地震が起き続けるのでしょうか?
 
オーストラリアは地殻変動的には「静か」で安定しているとよく言われます。しかし、この見方は部分的にしか当てはまりません。8月16日土曜日の地震が示すように、オーストラリアでは地震が発生しており、近年の断層や地震活動に関する豊富な記録があります。
 
オーストラリアでは、平均して、 M6.0 以上の地震が約7年に1回、M5.0 以上の地震が約1年に1回発生します。最近の断層に関する地質学的研究によると、オーストラリアでは M7.5 程度の地震が発生する可能性があるとされています。
 
オーストラリアはプレート境界から遠く離れているにもかかわらず、大陸は依然として遠く離れたプレート境界における大きな力によって圧縮され、応力を受けています(地図)。これらの応力はプレートの内部にまで伝わり、蓄積していきます。
 
応力が過度に大きくなると、地殻の弱い部分(断層帯)に沿って突然解放されます。この解放が、私たちが地震として感じるものです。

下の地図は、オーストラリア大陸全体における地震と活断層の広がりを示しています。
 
最大水平応力の方向がプレートの動きと一致する傾向がある他の大陸とは異なり、オーストラリアの応力はねじれ、国土全体でさまざまな方向を向いています。大規模なコンピュータモデリングは、これがインド・オーストラリア・プレートの縁における地殻変動の複合的な影響によって説明できることを示しました。

オーストラリア・プレートは、太平洋プレートによって北と東から圧縮されています。具体的には、ニューヘブリディーズ諸島、ソロモン諸島、そしてニュージーランドからトンガにかけて広がるトンガ・ケルマデック海溝付近のプレート境界からです。この圧縮はクイーンズランド州の奥深くにまで及んでいます。
 
キルキバン付近で最近発生したようなオーストラリアの地震の原因は、遠方のプレート境界からのこうした力なのです。 

——

人類は第6の大量絶滅に向かっているのか?

 
英紙 "The Guardian" の長文記事を紹介している Blue Sky のポストです:
 

「前例のない悪意の気候」:私たちは第6の大量絶滅に向かっているのか? 「地球の地質史全体を通して、地殻から数ギガトンの炭素を大気中に放出する方法は、わずかしか知られていない。5000万年に一度の頻度で起こる大規模な火成岩地域の火山活動と、我々の知る限り一度しか起こっていない産業資本主義だ。」 氷期や火山の大噴火など、地球では様々な自然現象が起こってきたが、生物多様性への影響はなかった。しかし5000万年から1億年に一度、真に恐るべき出来事が生じ、大規模な大量絶滅が起こる。現在の温暖化は"それ級"なのか…?と語る長文記事 www.theguardian.com/environment/...

[image or embed]

— ぬまがさワタリ@『いきものニュース図解』ほか3/19同時発売 (@numagasa.bsky.social) 2025年8月20日 10:48
 

天王星に新衛星を発見

 
天王星の 29個目の衛星がジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって発見された、と NASA が発表しました。推定直径 10kmで、天王星の中心から約 5万6000km のほぼ円形の軌道を回っています。非常に小さいため、ハッブル宇宙望遠鏡では発見できず、天王星の側を通過したボイジャー 2号でも検出は無理だったと考えられています:
 
新衛星は仮符号 "S/2025 U1" が付与されています。いずれ正式の名称が決まることになりますが、天王星の衛星は、シェークスピアかアレクサンダー・ポープの作品に登場する人物の名前がつけられる慣例になっています。 
 
以下の動画には、天王星を周回する既知の 28衛星のうちの 13 と新衛星(丸印)が映っています。天王星の地軸が横倒しになっていることにも注目してください:
 
 
 
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2025年8月18日月曜日

太陽活動が地震を引き起こす

 
筑波大学の研究を紹介している "The Daily Galaxy" の記事です:
 
以下は記事からの抜粋です —— 
 
太陽活動が地震に影響を与える可能性があるという考えは、筑波大学のマテウス・エンリケジュンケイラサルダニャ(Matheus Henrique Junqueira Saldanha)氏と平田祥人(Yoshito Hirata)氏による 2022年の研究で初めて提唱されました。彼らの研究では、地震の頻度と太陽黒点活動の間に相関関係があることが明らかになりましたが、根本的な原因は依然として不明でした。
 
この関連性をさらに探るため、研究者たちは過去の黒点データ、地表温度記録、地震統計を組み合わせた計算モデルを開発しました。

彼らの研究結果は、太陽放射によって引き起こされる地表温度の上昇が、上部地殻で発生する浅い地震の確率を高めることを明らかにしました(参考:The role of solar heat in earthquake activity)。
 
地球の地殻は温度と圧力の変化に非常に敏感です。太陽活動の活発化による熱は、岩石を膨張、収縮、そして時間の経過とともに弱体化させ、ひいては割れやすくします。

また、太陽周期の影響を受ける降雨量や雪解け水の変動は、断層線に沿って圧力を再分配し、地震リスクをわずかに高める可能性があります。

地殻変動は依然として地震の主な原因ですが、研究者たちはこれらの外的要因が引き金となり、既に応力がかかっている地域で地震発生の可能性を高めると示唆しています。
 
研究者たちは、太陽活動と気温変動を既存の地震予測モデルに組み込むことで、地震予測の精度を向上させることを期待しています。

これらの変化の影響を最も受けるのは浅発地震であるため、この手法は地表地震活動が頻発する地域で特に有効となる可能性があります。 
 
——
 

小惑星 2025 PY1 が地球と月に接近

 
8月19日、小惑星〝2025 PY1〟が地球と月の近くを通過します。
 
2025 PY1 (2025年8月17日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)8月19日 07:10
 (月)8月19日 20:17
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.77 LD
(月)1.50 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
6.8 km/s ≅ 2万4000 km/h
初観測から地球接近まで4 日
次の地球接近2032年8月16日ごろ
公転周期409 日 ≅ 1.12 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年8月17日日曜日

そのとき何が起きる? 小惑星 2024 YR4 の月面衝突

 
小惑星 2024 YR4 が地球に衝突する可能性はほぼなくなりましたが、月に衝突する可能性は依然として残っており、その確率は現時点で 4.3% とされています。以下の CNN の記事は、この小惑星が月面に衝突したときにどのようなことが起きるのか、専門家の見解を紹介しています。
 
「地球に大きな物理的危険はないが、その時点で月面にいる宇宙飛行士やインフラは危険にさらされる」、「数秒間、肉眼で見えるほど明るい閃光が発生する」、「月に推定1キロの幅のクレーターを形成する」、「衝突から数日~数カ月で大きめの砂粒ほどのサイズ(0.1~10ミリ)の月物質が地球に到達し、目を引く激しい流星群を生み出す」、「人工衛星に衝突した場合、一定の損傷を引き起こす」:
 
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小惑星 2025 PU1 と 2025 PF2

 
8月14日に 2025 PU1 が、同15日に 2025 PF2 が相次いで静止衛星の軌道の内側にまで入り込んできましたが、その様子を描いたアニメーションです:
 
 
 
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アトサヌプリ近くで有感地震 — 北海道弟子屈町

 
8月16日10時47分ごろ、気象庁の常時観測火山・アトサヌプリ(地図)の近くで最大震度 2 の地震が発生しました。速報値では M2.1 で、震源の深さは「ごく浅い」(震央地図)。
 
アトサヌプリでは 16日、地震が 6回観測されています。 
 
気象庁「アトサヌプリの火山観測データ」より


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2025年8月16日土曜日

宇宙戦争

 
72年前の映画だとはとても思えない特撮技術です(「宇宙戦争」 1953年の映画)。エーリアンの戦闘機械(画像)のデザインもユニークです(YouTube ダイジェスト版)。 
 

Byron Haskin's The War of the Worlds, produced by George Pal, was released 72 years ago today. "A small town in California is attacked by Martians, beginning a worldwide invasion."

[image or embed]

— The Spaceshipper 🚀 (@thespaceshipper.com) 2025年8月13日 22:27
 

富士山で深部低周波地震

 
8月15日、富士山で深部低周波地震が 6回(速報値)観測されました: 
 
気象庁「富士山の火山観測データ」より
 
富士山の深部低周波地震は、気象庁は次のように説明しています —「相が不明瞭で、周期の長い地震波を伴う、深さ10km~20kmあたりで発生する地震。地下深部のマグマと関連していると考えられている。 」  
 
 

近畿圏中心領域大型地震 (続報-355)

 
八ヶ岳南麓天文台地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 8月15日17時00分付けで「続報 No.423」(PDF形式)を出しています ——
 
「 変動継続中 再考修正
早い場合 8/22±3 CH26 静穏化確認できれば
9/23±3 発生の可能性有 」
 
現況
  • CH20 観測装置: 顕著特異変動が出現。
  • CH26 観測装置: 現在も PBF特異変動が出現 → 9月12日±3日以前に対応地震が発生する可能性は否定できる。
 [注]「特異変動」については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料 』(PDF形式)の 9ページを参照してください。 
 
 
再考
 

CH20 CH26
初現 4月24.5日 3月11.2日
極大 6月17.5日 5月18.2日
推定 静穏化 8月29日±3日 8月22日±3日
推定 地震発生(*) 9月25日±3日 9月21日±3日
 (*)経験則 (初現〜地震発生) : (極大〜地震発生) = 20:13
 
 
推定日 9月23日±3日発生の可能性
但し 8月22日±3日に CH26の変動が静穏化する場合に限る。8月22日±3日に CH26の変動が静穏化しない場合は今後の観測で修正予定。
推定時間帯 09時 ±2時間 または 18時 ±3時間
(BT変動出現終息時間帯から推定、参照 23ページ)
推定震央領域

更新情報「 続報 No.423 」所載の図2参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い 

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。ただし、噴火前兆変動は数日~2週間程度前に出現するケースが多いので、今後出現する可能性も否定はできない。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
推定地震種 震源が浅い陸域日本列島の地殻内地震
 
「30年の観測で初めて体験する長期継続変動のため推定が間違っている可能性も否定困難」
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
2つの小惑星が、8月15日に地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2025 PF2 (2025年8月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)8月15日 09:13
 (月)8月15日 09:44
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.058 LD
(月)0.987 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
13.1 km/s ≅ 4万7000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2026年8月13日
公転周期324 日 ≅ 0.89 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2025 PW1 (2025年8月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月15日 19:52
 (地球)8月15日 23:35
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.55 LD
(地球)0.72 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
8.5 km/s ≅ 3万1000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2026年8月17日
公転周期379 日 ≅ 1.04 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年8月15日金曜日

ノーベル平和賞

 
トランプは突然、ノルウェーの財務大臣に電話をかけ、(自分は)ノーベル賞をいつ受賞するのかと尋ね、受賞できなかった場合は関税を課すと示唆した
 
ホワイト・ハウスで直接会談したときにも、ノーベル平和賞を希望すると繰り返し述べていた、とのことです。 
 

Out of the blue, Trump called the Norwegian finance minister to ask when he would get the Nobel prize suggesting he would impose tariffs if he did not www.dn.no/politikk/fre...

[image or embed]

— Scott Horton (@robertscotthorton.bsky.social) 2025年8月15日 6:59
 

小惑星 2025 PU1 が地球と月に接近・通過

 
8月14日、小惑星〝2025 PU1〟が地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL によるデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 PU1 (2025年8月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)8月14日 04:44
 (月)8月14日 11:31
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.076 LD
(月)0.732 LD
推定直径
1 ~ 3 m
対地球相対速度
10.0 km/s ≅ 3万6000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2036年4月3日ごろ
公転周期545 日 ≅ 1.49 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年8月14日木曜日

タフォニ

 
紀伊半島の「鬼ヶ城」で見た岩の表面の無数の凹み。当時は、岩にもともとある柔らかい部分が侵食されたのだと思っていたのですが、塩が関与していたとは、そしてタフォニ(Tafoni)という用語があることも初めて知りました。
 
塩水に面した岩の多い岸辺を探索すると、塩風化の事例に遭遇することがあります。塩水が細孔や亀裂に浸透すると、蒸発して塩の結晶が堆積することがあります。結晶の成長と膨張により、岩石は弱くなり、砕け散って、ここに示すような空洞が形成されることがあります: 
 

Exploring rocky saltwater coastlines, you'll likely find examples of salt weathering. When salt water seeps into pores/cracks, it may evaporate and deposit salt crystals within them. Growth and expansion of the crystals may weaken and break the rock apart to form cavities such as those shown here!

[image or embed]

— Alex Spahn 🌋🌪️☄️ (@spahn711.bsky.social) 2025年8月13日 6:12
 

アニマル・アラート

 
24年4月27日付「犬の首輪で地震予知」の続報です。その後の「アニマル・アラート(Animal Alerts)」の進展を伝える記事です:
 
以下は記事からの抜粋です ——

2024年3月、ペルーのリマ市はペットの健康データを活用した世界初の地震早期警報システム「アニマル・アラート」を導入しました。アイデアはシンプルながらも素晴らしいものでした。犬は人間よりも早く地震を感知できる。ならば、そのスーパー・パワーを人の命を救うことに活用してみてはどうだろうか?
 
ハイテク・センサーでさえ地震を確実に予測することはできませんが、動物は予測できるという科学的証拠は以前から存在していました。この現象を追跡しようとする過去の試みは、主に技術が扱いにくかったり、侵襲的だったり、あるいは過去10年間で停滞していたりしたため、失敗に終わりました。
 
そこで登場するのが、犬の健康、快適性、そして気分をモニタリングすることで知られるスマート首輪ブランド、PetPace です。
 
地元当局と提携し、チームは非侵襲性で電極を使用しないセンサーを地震探知機へと進化させました。リマ中のボランティアの飼い主が愛犬を登録し、生理学的および行動学的データがリアルタイムでモニタリングされました。

複数の犬が同時に不安を募らせた場合、地震警報を発令する前に天候などの環境要因を除外しました。

警報システムはアプリの小さな通知にとどまりませんでした。地域をターゲットにしたモバイル・アラート、デジタル看板、さらにはラジオ・スポットまでも配信し、人々に必需品を手に入れて避難するための貴重な時間を与えました。

そのリーチは目覚ましく、世界で最も地震の多い首都の一つであるこの都市の住民 900万人以上が対象となりました。
 
開始からわずか 1ヶ月後の 2024年4月までに、アニマル・アラートは 18回の地震を検知し、そのたびに住民に重要な情報を提供しました。 
 
——
 
1ヶ月で 18回の警報というのは多すぎる気がしますが、リマ市の地震頻度はそれほど高いということなんでしょうか。 
 
 
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2025年8月13日水曜日

山口県萩市の群発地震 その後 (続報)

 
7月26日付「山口県萩市の群発地震 その後」の続報です。
 
政府の地震調査研究推進本部が8月12日に公表した「2025年7月の地震活動の評価」(PDF形式)の35〜39ページに、山口県萩市の山間部で今年2月ごろから続いていた微小な地震についての詳しい情報が掲載されています。
 
「これらの地震は、地殻の下部である深さ 25km 程度から 30km 程度でまとまって発生している。地震の発生数は減少してきているものの、活動は継続している。2月以降の地震活動で、最大規模の地震は、6月2日09時39分に深さ 25km で発生した M2.3 の地震である。」
 
地震調査研究推進本部「2025年7月の地震活動の評価」より


コビレゴンドウが座礁 — 北海道厚真町

 
8月10日、北海道勇払郡厚真町の海岸(地図)にコビレゴンドウが打ち上げられているのが見つかりました。生きており、サーファーにより海に返されました:
 

2025年8月11日月曜日

湖が血の色に染まる — イスラエル

 
イスラエルのガリラヤ湖(ティベリアス湖、地図)が血のように赤く染まり、一部の地元住民は終末の予兆だ、神の警告ではないか、と不安視しているとのことです。
 
「この湖は、キリスト教とユダヤ教の両コミュニティにとって宗教的に重要な意味を持ち、イエスにまつわる数々の奇跡が起こった場所である」、「多くの信者にとって、赤い水は出エジプト記に記されている最初の災厄を想起させる」、「(イスラエル環境保護省は)色の変化は自然な藻類の大量発生によるものだと述べている」: 

大形の小惑星 2025 PQ1 が月と地球に接近・通過

 
推定直径 11〜25m の小惑星〝2025 PQ1〟が 8月9日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 8月10日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 PQ1 (2025年8月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月9日 09:05
 (地球)8月9日 13:56
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.87 LD
(地球)0.85 LD
推定直径
11 ~ 25 m
対地球相対速度
8.7 km/s ≅ 3万1000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期1147 日 ≅ 3.14 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年8月10日日曜日

南海トラフに沈み込むプレート上面の形状

 
海洋研究開発機構(JAMSTEC)の発表です。南海トラフ全域にわたって、沈み込む海洋プレートの上面の形状をこれまでにない密度で調査し詳細に描き出した結果、「地形的特徴から南海トラフの基盤は三つの領域に分割することができ、これらは海溝型巨大地震の想定震源域の区分にほぼ一致すること」、「局在的なスロー地震の活動域は基盤の顕著な凸凹と必ずしも対応しておらず、基盤形状以外の要因が存在すること」がわかった、という内容です(模式図):

アリゲーターとクロコダイル

 
アリゲーターとクロコダイルの違いがよくわかる写真です。Wikipedia によると、アリゲーターは「鼻面は、やや丸みを帯びている(U字型)」「口を閉じた際には、下顎の歯は外からは見えない」、クロコダイルは「鼻面は、やや尖っている(V字型)」「口を閉じた際に下顎の前から4番目の歯が外から見える」:
 
 

火星のサンゴ (補足)

 
8月5日付「火星のサンゴ」の補足です。
 
「サンゴ」の周囲の状況がわかる画像はこちら
 
NASA/JPL は「サンゴ」の成因について以下のように説明しています:
 
水が溶解した鉱物を岩の割れ目に運び込み、後に乾燥して硬化した鉱物を残しました。何億年にもわたる風による砂の吹き付けによって周囲の岩石が削られ、独特の形状が生まれました。 
 
岩の中にサンゴのような形の割れ目ができることがあるのでしょうか。不思議です。 
 
 

2025年8月9日土曜日

ナマズと世直し

 
「このトピックから学んだ最も興味深い新事実:日本の神話に登場するナマズは、その暴れ回る動きが地震を引き起こすとして知られていますが、19世紀に起きた地震後に実施された公共投資が富の再分配を促したことから、『世直し』と社会正義の神としても崇められていました」
 

Coolest new fact I learned from this rabbithole: the Japanese mythological catfish whose thrashing causes earthquakes was also recognized as a god of "world rectification" and social justice because public investment following 19th-century quakes redistributed wealth en.wikipedia.org/wiki/Namazu

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— SK Winnicki, PhD 🏳️‍⚧️ (@skwinnicki.bsky.social) 2025年8月8日 3:02
 

九重連山で有感地震4回 (続報)

 
8月8日付「九重連山で有感地震4回」の続報です。
 
8月7日分の暫定値(速報値より精度が高い)が発表されました:
 
気象庁の震源リストによると、九重山付近では、8月7日、上記有感地震4回を含めて 144回の地震が発生しています。8月5日は 2回、6日も 2回であったので、急増と言えます。8月8日分の震源リストはまだ発表されていませんが、「震央分布」を見るとまだ多い状態が続いています。9日には減っているようです。
 
 
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ラベル船長 死去

 
アポロ13号の船長だったジム・ラヴェル氏が8月7日に亡くなりました。97歳でした。同氏は、ジェミニ7号、ジェミニ12号、アポロ8号、アポロ13号に搭乗して4回の宇宙飛行を行いました。アポロ8号では月の周りを10周、アポロ13号では大きな爆発事故に遭いながらも月を1周したのち、奇跡的に地球に生還しました:
 
アポロ8号の飛行では、ちょうどクリスマス・イブにあたっていたため、月の周回軌道上からラベル氏を含む3人の宇宙飛行士が交代で旧約聖書・創世記の天地創造のくだりを朗読したことが有名です:



2025年8月8日金曜日

九重連山で有感地震4回

 
8月7日、気象庁の常時観測火山である九重山(地図)付近で有感地震が4回発生しました(震央地名は「大分県西部」)。速報値は以下のとおりです:
  • 08:47 M4.8 ごく浅い 最大震度 3 (正断層型?)
  • 08:56 M2.9 10km 最大震度 2 (横ずれ断層型)
  • 09:06 M2.9 10km 最大震度 1 (?)
  • 13:39 M3.2 ごく浅い 最大震度 2 (正断層型?)
 
震央の座標はいずれも北緯33.1度、東経131.2度(震央地図)です。 
 
 
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2025年8月6日水曜日

盲目の13歳のピアニスト

 
「盲目の13歳のピアニスト、ルーシー・イリングワースの情感豊かで喜びに満ちたショパンの曲の演奏に、音楽の専門家たちは言葉を失った。」 曲は「夜想曲第1番 変ロ短調 op.9-1」です。
 
 

カムチャツカ半島 M8.8:津波

 
カムチャツカ半島を襲った津波の動画です。添付されている解説情報によると、撮影場所は半島南部の Vestnik 湾(地図)で、写っているのは津波の第2波。撮影者は、海面から 20m の高さの丘の上に飼い犬と共にいたのですが、それでも津波が近くまで迫ってきました。事後に確認したところ、津波の遡上高は 18m であったとのことです: 
 

NEW: Extraordinary footage has emerged of the huge tsunami that hit Russia’s remote Kamchatka peninsula after the 8.8 magnitude earthquake on July 30th. (🎥 Doni Nikz)

[image or embed]

— News Eye (@newseye.bsky.social) 2025年8月4日 7:43
 
 
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水面にネッシーの頭部? — ネス湖

 
ネス湖の湖畔を散策していた女性が 7月16日に撮影した動画が話題になっています。ネッシーが水面から頭だけを出して移動しているようにも見える映像です。「アザラシなのか、木なのか、あるいは水面から出ている怪物の頭なのか」: 
 
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カムチャツカ半島 M8.8:半島が2メートル移動

 
『プラウダ』の英語版の記事です。「ロシア科学アカデミー統合地球物理学局連邦研究センターの現地科学者によると、7月30日に発生したマグニチュード 8.8 の大地震の後、ロシアのカムチャッカ半島南部は南東方向に約2メートル移動した」、「高さ 6メートルに達する津波が 4回発生し、数十回もの余震が発生した」、「カムチャツカ半島における地震時の地盤変動は、規模において(日本の東北地方太平洋沖地震と)同程度と考えられているが、これまでのところ死傷者や被害は最小限にとどまっている」: 
 
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カムチャツカ半島 M8.8:7つの火山が連鎖噴火

 
「ロシア科学アカデミー極東支部火山地震研究所によると、先週ロシアのカムチャッカ半島沖で発生したマグニチュード 8.8 の大地震は、この地域の 7つの火山の活動を誘発した」、「ロシア科学アカデミーによると、この地域で 7つの火山が同時に噴火したのは約300年ぶりのことだ。同研究所のアレクセイ・オゼロフ所長は、この状況を『火山噴火の連鎖(パレード)と言える極めて稀な現象』と表現した」:
 
記事には、既報の 2つの火山(クリュチェフスコイ火山とクラシェニンニコフ山)以外の火山名は書かれていません。 
 
 
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噴火止まる — アイスランド

 
7月20日付「噴火始まる — アイスランド (続報)」の続報です。
 
レイキャネス半島で 7月16日に始まった亀裂噴火が終息しました。以下はアイスランド気象局の8月5日付発表からの抜粋です ——
 
スンドヌークル火口列(Sundhnúkur crater row)における 9回目の噴火が終息しました。 
 
昨日(8月4日)、火口内の活動は完全に停止し、地震の揺れも弱まりました。夜間にはわずかな活動が見られましたが、本日は活動は確認されておらず、噴火は終息したとみられています。

衛星および GNSS観測によると、地面の隆起が再び始まり、約2~3cm 隆起しました。これは、スヴァルツェンギ(Svartsengi)の地下にマグマが依然として流入していることを裏付けており、隆起が続けば、新たなマグマの貫入や将来の噴火につながる可能性があります。
 
 

2025年8月5日火曜日

火星のサンゴ

 
NASAの火星探査車・キュリオシティが 7月24日に撮影したサンゴのような形をした岩石:
 
キュリオシティは 2012年8月に火星に着陸して以来、約13年にわたって調査を続けています。 
 
 

小惑星 2025 PU が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 PU〟が 8月3日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 8月4日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 PU (2025年8月4日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月3日 04:51
 (地球)8月3日 06:42
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.94 LD
(地球)0.14 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
10.5 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期666 日 ≅ 1.82 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。