1月29日付「地球に衝突するかも知れない大型小惑星 見つかる」と 1月30日付「NASA が声明 — 小惑星 2024 YR4」の続報です。
国際小惑星警報ネットワーク (IAWN: International Asteroid Warning Network)も声明を出しました。NASA の発表より詳しい内容になっています:
- Potential for Impactof Near-Earth Asteroid 2024 YR4 on 22 December 2032 (2032年12月22日の地球近傍小惑星 2024YR4 の衝突の可能性、PDF形式、軌道図3葉あり)
NASA の発表にはなかった情報をかいつまんでテキトー訳します ——
衝突確率: 地球近傍小惑星(NEA)2025 YR4 が 2032年12月22日に地球に衝突する確率は 1.3% です。小惑星が地球に衝突するかどうかは不確実性が大きいものの、衝突が発生する場合はこの日になります。この日に 2024 YR4 が地球を安全に通過する確率はほぼ 99% です。
将来の観測と衝突確率の更新: 将来の観測により、2024 YR4 の軌道と衝突確率の不確実性は低減されます。2024 YR4 は 2025年4月初旬まで観測可能ですが、その後は暗くなりすぎて地球から観測できなくなります。2028年6月には、この小惑星は約 4年の軌道をたどって地球付近に戻ります。2024 YR4 は非常に暗く、大型の望遠鏡(口径 2 メートル以上)が必要になる可能性があります。2025年の観測可能期間の終わりまでに、衝突確率は数十パーセントに増加するか、こちらの方が可能性が高いですが、警報しきい値(衝突確率 1%)を下回る可能性があります。(今のところ)過去の観測画像では 2024 YR4 が検出されていませんが、(検出されれば)軌道がより限定されるため、探索は継続されます。
衝突リスク回廊:2025 YR4 の衝突リスク回廊(impact risk corridor)は、衝突が発生する可能性のある地球上の領域であり、東太平洋、南アメリカ北部、大西洋、アフリカ、アラビア海、南アジアに広がっています。
小惑星の大きさ: 2024 YR4 は 40~90 メートル(130~300 フィート)の範囲にあると考えられます。深宇宙レーダー観測、熱赤外線観測、または小惑星に接近する可能性のある探査機からの画像がなければ、大きさの範囲をさらに絞り込むことはできません。小惑星の現在の位置はレーダー観測には遠すぎ、2032年までレーダー観測範囲内に入りません。
衝突が発生した場合に予想される被害のレベル: 大きさの範囲の大きい方の数値に基づくと、衝突地点から 50km 離れた場所まで爆風による被害が及ぶ可能性があります。
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