2012年7月23日月曜日

エイの大群が川を遡上 ― 千葉県いすみ市


アカエイとみられるエイの大群が千葉県いすみ市(地図)の夷隅川を遡上しています。最初に見つかったのは7月17日で、河口から約3km付近。

この現象については、「珍しい」とする見方と「珍しいことではない」とする見方があります。「エイが夷隅川を遡上する行動は、それほど珍しいことではないです」(いすみ市農林水産課)、「大量ということと、時期的に少し早いことがあって、珍しがられているのではないでしょうか」「例年であれば8月上旬あたりから見られる光景で、これまで、7月にはなかった」(夷隅川漁協)、「春から夏にかけてたまに河口に現れることはあるが、これだけ多くのエイが一斉に川をさかのぼる姿は珍しい。理由はわからない」(鴨川シーワールド)、「あれだけ多くのエイが川に現れることは珍しいといえます」(東海大学海洋生物学科):

エイが川をさかのぼる現象は過去にも報道されたことがあります:

今回のエイの大量遡上がおきた千葉県いすみ市では、6月に大量のイワシが打ち上げられる現象が起きています:

いすみ市を囲む地震のリング (クリックで拡大)
この震央分布図の作成には気象庁地震カタログと以下のツールを使用しました
TSEIS web version 0.1 DATABASE JMA


上の地図は、東北地方太平洋沖地震が起きた2011年3月11日から2012年7月21日までに、深さ30kmより浅いところで起きた地震の震央をプロットしたものです。いすみ市を中心にして震源がリング状(ドーナツ状)に分布し、その中心部では地震が起きていません(黒い矢印)。この「空白域」は将来の地震の予兆なのでしょうか。それとも、この地域で定期的に起きているスロースリップの結果、ストレスが溜まっていないだけなのでしょうか。このリングは、東北地方太平洋沖地震以前の地震も加えるとさらにはっきり浮かび上がります。

上の地図を見ると、同じような空白域が千葉県山武市(地図)付近を中心とした地域や、茨城県鹿嶋市(地図)付近を中心とした地域にも見られるように思います。


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