2月14日午後9時41分(日本時間)、欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機・ロゼッタが、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面から6kmにまで接近しました。この接近の際に表面から8.9kmの地点から撮影された画像が公開されています。これまでで最も解像度の高い画像で、1画素が76cmに相当しています。ちなみに、ジェット旅客機の巡航高度は10km前後です:
画像はイムホテップと名づけられた領域を撮影したもので、画面左下には地層のようなものが写っています。さらに、円形で内部が平坦な地形の高まりや巨大な岩塊が散在しています。
地球の地層は堆積作用によって形成されますが、彗星にそのような作用はありません。彗星が離心率の大きい楕円軌道を周回し、太陽へ近づいたり遠ざかったりを繰り返すうちに、表面が融けたり凍結したりすることによってこのような層の重なりができたのではと考える学者もいます。
円形の地形の高まりについては、彗星の内部からガスなどが噴出した痕跡ではないかと考えられています。
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