以下の記事に掲載されている2枚目の写真をご覧ください。〝tenki.jp〟(日本気象協会)の気象予報士が、5月26日午前11時~11時半に埼玉県さいたま市で撮影した「幻日環」です。気象予報士は「とても珍しい現象」、「太陽を通り、空をぐるっと1周する白っぽい光の環」と書いていますが、これは古代から国に兵乱のある凶兆とされている「白虹貫日」(白虹日を貫く)という現象ではないでしょうか:
ウィキペディアの「暈」の項には、「白虹貫日」の説明として次のように書かれています:
日暈は別名白虹ともいうが、中国では古代、白虹が太陽を貫くことは、兵乱の兆しとされた。白虹は干戈を、日は天子を表すという。司馬遷 (紀元前145年 - 没年不詳) の『史記』鄒陽列伝に「白虹日を貫けり。太子畏ぢたり」とあり、燕の太子丹(たん)の臣、荊軻(けいか)が始皇帝暗殺を謀った際、白い虹が日輪を貫き、暗殺成功を確信させたが、それでも丹は計画の失敗を恐れたという故事が見られる。他にも「彗星(妖星)の飛来」「太陽が2つ現れる」などが兵乱、大乱の予兆といわれるが、2つの太陽とは「幻日」のことであり、それと同時に観測されることが多い「幻日環」がここでいう白虹のことではないかとする説もある。
井伏鱒二の『荻窪風土記』には、1936年の2・26事件の前日に「白虹貫日」が見えたと書かれています:
5月23日には福井県坂井市で、同じく兵乱の前兆とされる「太陽が2つ現れる」現象も撮影されています:
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