プレートの沈み込み速度に関する3つの研究 ―― 太平洋プレートは震災前から加速、震災後さらに加速。フィリピン海プレートも震災後加速。
▼ 東京大学地震研究所 ― 東北沖で太平洋プレートが沈み込む速度が2004年ごろから加速していた。「プレート同士の固着が弱まり、潜り込みが加速して大震災につながった可能性」、「プレート同士の固着が強いとみられる領域が、96年には宮城県牡鹿半島付近だったのが03年ころにかけて東方沖約100キロメートルまで移動し、大震災の震央に近付いていた」、「プレートの潜り込み速度を監視すれば、巨大地震の兆候を見つけられる可能性がある」:
▼ 北海道大学 ― (太平洋プレートが)「東日本の下に沈み込むスピードが、東日本大震災前と比べて平均で約1・5倍、2003年以前に比べると約3倍に加速」、「地震でプレートの引っかかり(固着)が広範囲で破壊されたためとみられる」、「北海道・根室沖や三陸沖北部では、地震のエネルギーが急速に蓄積している可能性」:
以上2つの研究は太平洋プレートについてですが、フィリピン海プレートでも東日本大震災以降、沈み込みが加速しています。
▼ 防災科学技術研究所 ― 「東日本大震災の影響でフィリピン海プレートの沈み込みが加速し、関東地方を乗せた北米プレートとの境界部にひずみが蓄積しやすくなっている」、「大震災から3カ月間は少なくとも通常の約6倍に加速した」、「首都直下地震などプレート境界型の大地震が起きやすくなった可能性が高い」:
プレートの動きが ♪もう どうにも とまらない♪ 首都圏を ♪狙いうち♪ ?
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