2012年1月31日火曜日

空白域はどこだ ― 首都圏M7級地震 (その 2)


1月27日付「空白域はどこだ ― 首都圏M7級地震 (その 1)」からの続きです。

図1 (クリックで拡大、転載不可)
図2 (クリックで拡大)

図1は、「その 1」のGIF動画と同じ範囲、同じ期間(1992年1月27日以降、2012年1月26日までの20年間)の震央を1枚の地図に集約したものです。図2は同じ範囲の白地図です。図1では地震の数が多すぎて海岸線や県境が見づらくなっていますので、図2の白地図と見比べて空白域の位置を確認してください。

図1で黒い円で囲った部分が空白域ではないかと思われる場所です。全部で16ヶ所です。他にもありそうですが、きりがないので16ヶ所に絞りました。あくまでも素人の判断ですので、専門家が見れば一笑に付されるかも知れません。空白域といっても、何らかの理由で歪みが溜まっていないだけかも知れません。

以下は16ヶ所のリストです:
  1. 東京都武蔵村山市、埼玉県所沢市周辺 ― 立川断層がある場所です。地震調査研究推進本部の資料は、この断層では将来M7.4程度の地震が発生すると推定しています。立川断層が震源ではありませんが、この付近では1649年にM7.0の地震が発生しています。
  2. 埼玉県南東部
  3. 東京都荒川河口付近 ― この付近では1855年にM6.9、1894年にM7.0の地震が発生しています。
  4. 茨城県鹿島浦、北浦一帯
  5. 千葉県芝山町付近 ― 東北地方太平洋沖地震の余震域が首都に侵入するのを抑える最後のストッパーのように見えます。
  6. 千葉県銚子市東方沖
  7. 千葉県いすみ市付近 ― この付近では定期的にスロースリップがおきています(国土地理院資料)。そのために歪みが解消され地震が少ないのかも知れません。
  8. 千葉県千倉町南東沖 ― 1923年の関東地震(M7.9、関東大震災)の震源域であったため、歪みが解消されていて地震が少ないのかも知れません。
  9. 千葉県いすみ市南東沖 ― 琉球大学の木村政昭名誉教授が指摘している房総沖の3つの「地震の目」のうちの一つと一致しているかも知れません。
  10. 東京都町田市、神奈川県大和市付近
  11. 三浦半島 ― 1923年の関東地震(M7.9、関東大震災)の震源域であったため、歪みが解消されていて地震が少ないのかも知れません。
  12. 神奈川県小田原市、二宮町付近 ― この付近では1853年3月11日にM6.7の地震が発生し、小田原城が大破、山崩れが多発しています。
  13. 神奈川県熱海市沖
  14. 伊豆大島北沖
  15. 伊豆大島南沖
  16. 伊豆半島南部

(完)


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