1月4日付「フォボス探査機、落下は来週か」の続報です。
ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)の発表によると、フォボス探査機〝フォボス・グルント〟の大気圏突入は1月14日から16日の間で、その中心時刻は15日の午後6時18分(日本時間)とのことです:
- Failed Russian Mars Probe May Crash in Indian Ocean Sunday
- Russia’s wayward Mars probe ‘may fall Jan.14-16’
同宇宙局が発表した軌道図では、中心時刻におけるフォボス・グルントの位置が赤い四角で示されています。インド洋上空を北上中に大気圏に突入すると想定されていることになります。この想定のとおりだとすると、インドネシアのスマトラ島周辺に破片が落下するかも知れません。大気圏突入が少し遅れると、フォボス・グルントは台湾から九州北部を抜けて日本海上空に達するので、日本でも日没後の西や北の空に明るい火球のようなものが長く尾を引いて落ちていくのが見られるかも知れません。
以下のページには、フォボス・グルントの高度の変化を示すグラフがあります。上から順番に、近地点(perigee)、遠地点(apogee)、平均高度のグラフです(単位: km)。特に近地点の高度が急速に低下していることがわかります:
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