中国の新しい宇宙ステーション「天和」の中核部分を軌道に投入するために使われた大型ロケット「長征5号B」が制御不能状態に陥っており、5月8日前後に大気圏に突入する見込みとのことです。
「長征5号B」は 4月29日(中国時間)に打ち上げられ、「天和」の軌道投入には成功したものの、その後、制御不能になりました。長さ 30m、重さ 22トンで、現在は高度 170〜372km の間を振動しながら、時速約 2万5500km を上回る速度で地球を周回しています。
「長征5号Bのコアは、過去30年近くの間に大気圏に無制御状態で再突入した物体の中で最も重いものだ」、「これは初めてのことではない。2020年5月、長征5B型ロケットが大気圏に突入し、(中略)大部分が大西洋に落下したが、一部の破片は西アフリカに着地したという。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙によると、破片の一部はコートジボワールの人が住む村に落下したが、幸いにも死傷者は出なかったという」:
- Massive Chinese rocket core to make uncontrolled reentry over Earth in coming days (写真、動画あり)
- 中国の大型ロケット、制御不能状態で大気圏突入へ 米国防総省が追跡 (写真あり)
長征5号B の軌道傾角からすると、日本では北海道を除く全ての地域に落下の可能性がありそうです。
関連記事
- NASAの人工衛星が自動車を直撃! (11年9月25日)
- 2012年に注目すべき12の宇宙開発ミッション (その 2) (12年1月2日)
- 天宮1号が落ちてくる (17年2月28日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報) (17年5月14日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-2) (17年7月20日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-3) (17年9月10日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-4) (17年9月27日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-5) (17年10月8日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-6) (17年11月11日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-7) (17年12月1日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-8) (17年12月12日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-9) (17年12月12日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-10) (18年2月2日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-11) (18年3月3日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-12) (18年3月4日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-13) (18年3月9日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-14) (18年3月13日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-15) (18年3月18日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-16) (18年3月20日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-17) (18年3月21日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-18) (18年3月24日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-19) (18年3月31日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-20) (18年3月31日)
- 天宮1号が落ちてくる (続報-21) (18年4月2日)
- 「大気との摩擦」「大気圏再突入」「ポイント・ネモ」 (18年4月30日)
- 天宮2号が大気圏突入 (19年7月21日)