7月6日付「米国モンタナ州西部で M5.8」の続報です。
現地時間7月6日午前0時30分(日本時間同日15時30分)に発生した M5.8、深さ4.3km の地震では、死者は出なかったものの、多くの建物や物品の損害、停電の発生などが報じられています。
以下は〝Montana Standard〟紙の記事です。今回の地震の数時間前、日没時の震源方向の空が明るくピンク色に輝いていたという目撃者の話と、1959年にイエローストーン国立公園近くで発生した大地震(M7.3)の前に見られたという「アースクエイク・スカイ」(earthquake sky)について伝えています:
- Did an 'earthquake sky' on Wednesday signal a temblor on the way? Not likely, seismologist says (写真あり)
関係する部分を抜粋・テキトー訳します:
モンタナ州 Butte(地図)に住む Debbie Shea さんは、地震前の夕方、日没に近いころの「アースクエイク・スカイ」が、その夜に起こることの前触れだったかも知れない、と木曜日にモンタナ・スタンダード紙に語った。
Butte の北北西の空が少しピンク色を帯びて非常に明るく輝いていたのだ(写真)。
Shea さんが空の様子に不吉さを覚えたのには、ある程度、離婚した夫の Dan Shea さんの影響がある。Dan Shea さんは、イエローストーン国立公園の近くで1959年に発生した大地震「ビッグ・ワン」の前の夕方に、彼が「アースクエイク・スカイ」と呼ぶものを見たことを覚えている。このマグニチュード 7.3 の地震は、Madison 渓谷の Hebgen 湖を震源とし、28人の死者と当時の貨幣価値で約1100万ドルの被害をもたらした。モンタナ州で起きた最大規模の地震である。
当時10歳の少年だった Dan さんは、その大地震が起きる日の夕方、野球の試合が終わって友だちと二人で Excelsior ストリートを歩いていた。その時、年輩の紳士が自宅のポーチから手招きした。
Dan さんによると、その老人は空を指さして「アースクエイク・スカイ」だと言い、地震が起きるぞと Dan さんたちに語ったという。その時の空の様子は、Dan さんの言葉を借りると、「非常に奇妙」で「赤く」、「実に速く動いていた」。
「そして案の定、その夜に地震がおきた」と Dan さんは語った。
モンタナ州の鉱山・地質学局の地震学者は、「アースクエイク・スカイ」は初耳だとしながらも、地震に付随して空が光る地震発光現象については、いくつかのかなり信憑性の高い報告があると肯定的です。その一方で、それらは地表にも断層が現れるようなマグニチュード 7.0 を超える大地震についてのものであって、今回モンタナ州で起きたような地震には当てはまらない、とも述べています。
「アースクエイク・スカイ」と似た言葉に「アースクエイク・ウェザー」があり、欧米の地震関連の報道で時折見かけることがあります:
- 地質学者と気象学者 (09年1月9日)
- アースクェイク・ウェザー (09年4月27日)
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