2017年7月15日土曜日

小惑星 2012 TC4 が地球衝突コースに (続報-4)


NASA・ジェット推進研究所の CNEOS(地球近傍天体研究センター)が7月12日付で以下の文書を発表しています:

以下に要旨を箇条書きにします:
  • 10月12日に小惑星 2012 TC4 が地球の非常に近くを通過する。

  • この小惑星がどのくらいの距離まで地球に接近するのか、科学者たちは依然として精確に予報することができずにいる。しかし、この小惑星がわれわれの惑星から安全な距離を保って通過することは確実である。

  • この小惑星が発見されたのは2012年10月。この時、2012 TC4 は地球から月までの距離の4分の1のところを高速で通過していった。

  • この小惑星を観測できたのは発見から1週間だけだった。それ以後はまったく観測されていない。

  • この小惑星のサイズはわずか10~30mと推定されており、過去5年間は距離が遠すぎることと小惑星自身が暗すぎることからまったく検知できていない。

  • この小惑星が地球に近づき始めるこの夏、大型の望遠鏡(複数)を使ってこの小惑星の精確な軌道を求める観測がおこなわれる。この観測によって軌道が精度よく判明し、10月の最接近時にどのくらいまで地球に近づくのかについて、不確実性の範囲が狭まると期待されている。

  • 「2012 TC4 の軌道は、地球に衝突しないと断言できる程度には十分にわかっている」と CNEOS(カリフォルニア州パサデナ)のマネージャーである Paul Chodas 氏は語っている。

  • 来る10月12日、この宇宙の岩塊はわれわれの惑星から6800kmよりも近づくことはなく、もっと遠いところを通過する可能性が高い(上限は27万km、地球から月までの距離の3分の2)。

  • 軌道計算は、2012年10月5日に 2012 TC4 が発見されてからの7日間になされた観測に基づいている。

  • 上記の7日間に観測された明るさのデータから、この小惑星のサイズは10mから30mの範囲にあると推定されている。2013年2月にロシアのチェリャビンスク近くで地球の大気圏に突入した小惑星の直径はおおよそ20mである。

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