日本時間で10月28日から29日に日付が変わるころ、土星探査機カッシーニが衛星エンケラドスの南極上空約49kmまで接近し、同衛星の南極付近から宇宙空間に向かって噴出しているプリュームの中を通過しました:
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エンケラドスは氷で覆われた衛星ですが、氷の下には広大な地下海が広がっており、その一部が南極付近の氷の割れ目から噴出していると考えられています。今回の低高度でのプリューム通過によって、これまでの接近では見つかっていない大きくて重い有機分子が見つかるのでは、と期待されています。
地下海には生物がいるかもしれないと考える科学者もいますが、カッシーニには生物を検出する機能はなく、NASAは〝This flyby will not detect life〟と釘を刺しています。
エンケラドス接近時に撮影された画像は今後24~48時間で届くとのことです。
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