気象庁は国内の主要な火山について毎月『火山活動解説資料』を出していますが、6月8日に発表した2015年5月分には、普段は見られない知床硫黄山(地図)、天頂山(地図)、羅臼岳(地図)、雄阿寒岳(地図)の『火山活動解説資料』が含まれています。
知床硫黄山について解説資料が出されるのは2012年6月分以来、約3年ぶりです。特に火山活動が活発化しているというわけではありませんが、2012年6月分の解説資料では「カムイワッカ河口付近の海岸には、北西側中腹の爆裂火口から湧出した温泉水による変色域が確認されました」と記述されていたものが、今回発表された2015年5月分では川の数が一つ増えて、「カムイワッカ川や硫黄川の河口付近の海岸には、北西側中腹の爆裂火口から湧出した温泉水による変色域が確認されました」となっています:
- 知床硫黄山の火山活動解説資料(平成24年6月) (PDF形式)
- 知床硫黄山の火山活動解説資料(平成27年5月) (PDF形式)
火山活動が続いている小笠原諸島の西之島(地図)については、5月20日の観測で「西之島の南西方向約 10km の海上に東西約 4,000m、南北約 2,000mの帯状の薄い黄緑色の変色水が分布しているのが確認」されたのですが、5月26日の観測では確認できなかったとのこと。もう一つ新島が誕生するかと期待したのですが、専門家によると変色水域が見つかった海域は水深が深く、かりに海底火山が噴火を始めていたとしても海面に火山島が姿を現すことはないとのことでした:
- 西之島の火山活動解説資料(平成27年5月) (PDF形式)
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