冥王星(および太陽系外縁天体)探査機「ニュー・ホライズンズ」の冥王星最接近が約1ヶ月後に迫っています。当然ですが冥王星に対する関心が高まり、それに応じてメディアでは冥王星に関する記事が増えてきています。そのような記事の中から、SPACE.COMが掲載している〝7 Wild Myths About Pluto〟(冥王星についての7つの誤解)を紹介します:
上記の記事が取り上げている7つの誤解は以下のとおりです。平易な英文で書かれているので解説部分の翻訳はしません。「誤解-4」は地学好きの級友が得意げに教えてくれたことを思い出します:
【誤解-1】 冥王星の英語名〝Pluto〟はディズニー映画のキャラクター(ミッキーマウスのペットの犬)に因んで命名された
【誤解-2】 冥王星は小さい
【誤解-3】 冥王星の表面は(太陽から遠いので)いつも暗い
【誤解-4】 冥王星はかつては海王星の衛星だった
【誤解-5】 冥王星は氷で覆われている
【誤解-6】 冥王星には大気がない
【誤解-7】 冥王星の軌道は特殊である
「誤解-3」については、NASAが写真入りで説明しています。世界各地で〝Pluto Time〟(冥王星の真昼と同じくらいの明るさになる時刻)に撮影された写真を見ると、意外に明るいことがわかります:
「冥王星」という日本語名については、Wikipedia に面白い話が載っています:
日本語名の「冥王星」は、発見後すぐに日本人の野尻抱影が提案した名称である。彼はこの名称を「幽王星」というもう1つの候補とともに雑誌科学画報の1930年10月号に紹介した。この名称は京都天文台ではすぐに採用されたが、東京天文台(現在の国立天文台)では英語のままの「プルートー」が用いられた (中略) 東京天文台が「冥王星」を採用したのは太平洋戦争中に外来語(カタカナ語)を禁止した1943年のことであった。
英語の〝Planet〟の訳語として、東京大学系の学者は「惑星」、京都大学系の学者は「遊星」という言葉を使うことが多かった(必ずというわけではなかったらしい)そうですが、こちらは東京大学系の「惑星」が残り、京都大学系の「遊星」はほとんど使われなくなってしまいました。
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