11月11日、中国は長征6Aロケットの2回目の打ち上げで、環境監視衛星「雲海3号」を高度約 840km の地球周回軌道に乗せました。しかし、長征6Aロケットの上段は、「雲海3号」を軌道に投入した後に空中分解(爆発?)し 50以上の破片に分裂してしまいました:
米国宇宙軍は、長征6Aロケットの上段が分解したことを 11月13日にツイッターで発表しました。発表によると、推定高度 500kmから 700km の範囲に少なくとも 50 の破片が散乱しており、追跡を継続しているとのことです。[参考: 国際宇宙ステーションの高度は約 400km です。]
地上からも多くの観測が行われていて、ロケットの破片が高速で回転し、太陽光を受けて周期的に閃光を放っている様子が観測されています。
破片は地球大気の分子がほとんどない高度を周回しているので、大気の抵抗によって破片が軌道から外れて落下するまでには、何年もかかるとみられています。
「雲海3号」衛星自体は無傷で、正常に機能しているもようです。
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