11月9日からトンガ・ケルマディック海溝周辺で大型の地震が連続して発生しています(以下のリストで発生日時は日本時間です):
- 11月9日 18:38:42 M6.8 深さ 629km (震央地図)
- 11月9日 18:51:04 M7.0 深さ 665km (震央地図)
- 11月9日 19:14:22 M6.6 深さ 624km (震央地図)
- 11月11日 19:48:45 M7.3 深さ 25km (震央地図)
- 11月12日 16:09:14 M7.0 深さ 587km (震央地図)
11月11日の地震を除く 4件は深発地震です。トンガ・ケルマディック海溝から沈み込んだ太平洋プレートのスラブ最深部で発生しています。発震機構解は正断層的です。
11月11日に起きた地震だけはタイプが異なります。太平洋プレートのアウター・ライズ付近で起きた逆断層型の地震です。海洋プレートは海溝で沈み込む際に、海溝の手前で下向きに折れ曲がるため、海洋プレートの浅い部分では伸張応力、深い部分では圧縮応力が働きます。この圧縮応力によって起きた地震だと考えられています。ある地球物理学者は "a deep compressional outer rise earthquake" と表現しています。
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