2022年11月6日日曜日

ツイッターからの脱出増える

 
私は欧米の地震学者や地質学者、火山学者や地球物理学者などのツイートをよく見るのですが、イーロン・マスク氏によるツイッター社の買収が確定したことによって、ツイッターの使用を止めた、あるいは近いうちに止めるとの意向を表明する科学者が目立つようになってきました。

以下は、学術誌『Science』の発行などで知られる AAAS(American Association for the Advancement of Science、アメリカ科学振興協会)のサイトに掲載された記事です:

以下は記事の概略です ——

多くの研究者が ソーシャル・メディア・サイト「マストドン(Mastodon)」でプロフィールを設定している。

マスク氏のもとでツイッターがどのように変化するかは不透明で、このプラットフォームにいる何千人もの医療および科学の専門家の多くは、代替手段を探し始めたり、ソーシャル・メディアを完全にあきらめることを考えている。しばらくの間、ハッシュ・タグ「#GoodbyeTwitter」と「#TwitterMigration」がトレンドとなり、多くの研究者が新しいマストドンのハンドル・ネームを投稿し、他の研究者に同サイトへのフォローを呼びかけている。そのマストドンは、マスク氏がツイッターの買収を完了してから数日で 10万人以上の新規ユーザーを獲得した

今のところ、ほとんどの研究者はツイッターで何が起こるか様子を見ている。シアトルのワシントン大学の生物学者カール・バーグストロム(@CT_Bergstrom、16万3000人のフォロワー)は、「マストドンのアカウントでリスク分散しているが、短期的にはツイッターを離れるつもりはない」と言う。ほかの多くの研究者も同じことをしている。つまり、今のところほとんど変化がないとしても、科学者のデジタル大移動がすぐに起こる可能性があるという下地ができつつあるのだ。
 
最大の懸念は、マスク氏のもとでツイッター上の言論状況がさらに悪化することだ。実際、今日、ツイッター社でのコスト削減のための大規模なレイオフの一環として、マスク氏はプラットフォーム上の誤った情報を抑止することに大きな責任を負っているキュレーション・チームを解雇した。これは、専門家の流出と相まって、誤った情報がさらに野放しになることを意味する。

実際、マスク氏がツイッターを引き継いだ後、ルールは変わっていないと述べているにもかかわらず、ツイッター上での人種的中傷が急増した。エモリー大学のウイルス学者で、22,000人以上のTwitterフォロワーを持つボグフマ・ティタンジ氏(@Boghuma)は、「あまりにも有害で悪質なものになれば、私は自分の幸福を守るためにツイッターを離れ、他のプラットフォームを検討します 」と語っている。