2014年7月25日金曜日

草津白根山に火口周辺警報、噴火警戒レベル上昇 (続報-7)


7月19日付「草津白根山に火口周辺警報、噴火警戒レベル上昇 (続報-6)」の続報です。

草津白根山(地図)では、23日夜から24日にかけて、湯釜付近を震源とする火山性地震が急増しました。以下は気象庁が25日に発表した「平成26年 No.30 週間火山概況 (平成26年7月18日~7月24日)」からの引用です:
3月上旬から湯釜付近及びその南側を震源とする火山性地震が増加し、その後、消長を繰り返しながら多い状態が継続しています。23日21時頃から、湯釜付近を震源とする振幅の小さな火山性地震が増加しましたが、24日に入って、徐々に減少しています。火山性微動の発生はなく、その他の観測データにも特段の変化は認められませんでした。

GNSS観測によると湯釜付近の膨張を示す変動が引き続きみられています。全磁力観測によると、5月以降の湯釜近傍地下の温度上昇を示す変化は小規模なものであったとみられ、7月以降は停滞しています。

湯釜火口から概ね1㎞の範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また、ところどころで火山ガスの噴出が見られ、周辺のくぼ地や谷地形などでは滞留した火山ガスが高濃度になることがありますので、注意してください。

気象庁が24日16時に発表した「草津白根山の火山活動解説資料」(PDF形式)によると、「火山性地震は23日21時から24日15時までに164回観測」されたとのことです。

地元の観光業界はやきもきしているのでしょうが、上記資料に掲載されている「日別地震回数(1月1日~7月17日)」のグラフを見るかぎりでは、噴火警戒レベルを下げられる状況ではないようです。


関連記事