阿蘇山(地図)では、7月5日ごろから火山性微動の振幅が大きくなるなど、火山活動活発化の兆候が現れていましたが、7月17日の現地調査で、中岳第一火口の湯だまりが干上がり、火口底が露出していることが判明しました。21年5ヶ月ぶりとのことです:
- 阿蘇中岳、火口底が露出 21年ぶり (写真あり)
以下は、気象庁の「平成26年 No.28 週間火山概況 (平成26年7月4日~7月10日)」からの引用です:
阿蘇山では、5日03時頃から6日未明にかけて火山性微動の振幅が大きくなりました。孤立型微動、火山性地震は少ない状態で経過しています。
8日に実施した現地調査では、中岳第一火口中央部付近で高さ10m程度の土砂噴出を確認しました。土砂噴出は6月の現地調査等でも観測されています。
また、二酸化硫黄の平均放出量は1日あたり2,200トン(前回5月28日、1,400 トン)と多い状況でした。
続いて、「平成26年 No.29 週間火山概況 (平成26年7月11日~7月17日)」からの引用です:
阿蘇山では、16日から孤立型微動及び火山性地震の多い状態が続いています。17日に実施した中岳第一火口の現地調査では、火口内でごく小規模な土砂噴出を確認しましたが、大きな変化は認められませんでした。また、11日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は1日あたり、1,500トン(前回8日2,200トン)と多い状況でした。
前回、湯だまりが消失した後の阿蘇山の活動は以下のとおりです(参照):
- 1991年3月から湯だまりあり。
- 1992年、年間を通じて火山性微動が大きい。4月から土砂噴出し次第に活発化。6月、湯だまり消失。7月、有感微動多発。8月から9月、活発な噴出、噴煙最高2500m。12月、921と922火孔開口、火炎噴出。
- 1993年、1月から2月、スコリア噴火。3月、湯だまり出現。
なお、現時点で阿蘇山の噴火警戒レベルは「1」(平常)のままです。
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