7月23日18時ごろから、伊豆大島(地図)北部で火山性地震が一時的に増加し、有感地震も4回発生しました。以下は、気象庁が25日に発表した「平成26年 No.30 週間火山概況 (平成26年7月18日~7月24日)」からの引用です:
23日18時頃から島北部を震源とする火山性地震が一次的に増加しました。24日の日中には伊豆大島町元町で震度1を観測する地震が4回発生しました。火山性微動の発生はなく、体積ひずみ計や傾斜計にも特段の変化はみられていません。
GNSSによる観測では、地下深部のマグマの供給によると考えられる島全体の長期的な膨張傾向が続いていますが、2011年頃から鈍化してきています。火山性地震が増加する前の期間も含め、その他の観測データに特段の変化はみられず、噴火の兆候は認められません。
上記資料に文章に添えられている「時空間分布図(南北断面)」を見ると、今回、火山性地震が増加した伊豆大島北部では、おおよそ3年数ヶ月の間隔で地震が多発し、その数ヶ月後には島の中央部で地震が多発する傾向があるようです(ただし、2011年は東北地方太平洋沖地震の影響か、この関係が乱れています)。
上記資料では、島全体の膨張傾向が2011年ごろから鈍化しているとしか述べられていませんが、体積ひずみ計による観測では別の傾向が捉えられています。以下は、「伊豆大島の火山活動解説資料(平成26年6月) 」(PDF形式)からの引用です:
長期的には、GNSSによる観測では、地下深部へのマグマの供給によると考えられる島全体の膨張傾向が続いていますが、2011年頃から鈍化してきています。
最近の変化をみると、GNSS による観測では、2013年8月頃から伸びの傾向がみられていましたが、2014年1月頃から停滞気味です。また、体積ひずみ計による観測では、2013年4月頃から伸びの傾向が停滞していましたが、同年8月頃から再び伸びの傾向がみられています。
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