2011年7月28日木曜日

噴火の兆候が強まるカトラ山 ― アイスランド


今月初旬、カトラ山の周辺では突発的な洪水が起こりました(当ブログの7月10日付「カトラ山が小規模噴火か ― アイスランド」参照)。この洪水の原因については、その後の科学的調査によって、地下からの熱水の噴出によって氷河が溶けたとの見方が優勢ですが、カトラ山が小噴火を起こした可能性も排除されていません:

小噴火があったのか否かは別にしても、カトラ山の地下では噴火の準備が着々と進んでいるようです:

以下に上記の記事を抜粋します:
カトラ山の深部で起きているマグマの異常な動きは、巨大噴火につながる初期段階の活動であると観測者たちは考えている。7月26日に5時間半にわたって継続した最新の地震活動は、地下3.5kmで起きていると考えられている。 
過去5週間にわたって、カトラ山周辺の地震活動は着実に強まってきている。 
カトラ山は過去1000年間に16回噴火したことが知られており、噴火の間隔は40年から80年である。過去92年間は大きな噴火が起きていないが、1955年と1999年に氷河の下で小規模な噴火が起きた可能性がある。 
昨年起きたエイヤフィヤトラヨークトル氷河の噴火では、噴煙が航空機のエンジンに危険を及ぼすため、ヨーロッパの航空路が広範囲にわたって閉鎖される事態になった。
エイヤフィヤトラヨークトル氷河では過去1000年間に3回の噴火が知られているが、その3回とも、カトラ山の噴火が後続した。 
地球物理学者たちが、地震が増加したことにもとづいてカトラ山の活発化を最初に報告したのは今年6月のことである。 
7月9日、アイスランド当局はカトラ山周辺の集落の避難を開始した。これは、氷河に覆われたカトラ山のクレーター上空を飛行した航空機からの観測によって危険な量の火山ガスを検出したことと、氷河に亀裂が入りカトラ・クレーターの南東の縁で大規模な氷河のメルトダウンが起きる可能性が出てきたためである。


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