この小惑星の直径は 10~15メートルと推定されています。この小惑星の公転周期が地球とほぼ等しく 1年であったため、当初は、ロケットなど人工的な物体ではないかと考えられました。しかし、NASA が過去に遡って軌道を解析した結果、その可能性がないことが判明しています。
この小惑星は最接近のわずか 3日前(1月 10日)に発見されたものです。小さな天体ほど検出が困難で、発見されたときにはすでに地球にかなり接近しています。今回のように、地球のそばを無害に通過していくのであれば良いのですが、発見から数日後には地球に衝突するというシナリオも十分にありえます。2008年 10月には「2008 TC3」と名付けられた小惑星が、発見から数時間後にアフリカのスーダン上空で大気圏に突入しています。このときは、小惑星のサイズが直径数メートルと小さく、大気圏内で燃え尽きたので事なきをえました。もう少し大きめの天体が人口密度の高い地域に迫ったとしたら、大気圏内で燃え尽きる可能性があったとしても、大変な騒ぎになると考えられます。
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