報道記事の中にも、NASA に対する皮肉や非難が現れるようになってきました:
- Nasa moon 'bombing' in a damp squib (NASA の月「爆撃」は不発に終わった爆竹だ)
- Internal Affairs: NASA Ames' moon show is much ado about nada (国内事情: NASA エイムズ研究所のムーン・ショーは「大山鳴動して鼠一匹」)
Note to NASA: Next time you spend $79 million on a space mission, scraping together bargains from Northrop Grumman's discount shelves, set aside a few million for a scriptwriter and better-than-B-movie production crew.以下の記事は、LCROSS の月面衝突の翌日に NASA が開いた記者会見の様子を伝えています:
NASA への覚え書き: つぎの宇宙ミッションで(今回のように)ノースロップ・グラマン社の安売り特売品を(月に衝突させて)スクラップにするのに 7900万ドルも使うときには、そのうちの数百万ドルを留保して、脚本家と B 級よりはましな映画プロダクションのスタッフを雇うことに使うことだ。
会見の中で、7900万ドルをかけたミッションの目的は、月の南極付近で月面物質の塵の雲を巻き上げて、その中に水や氷の痕跡がないか調べることであったのに、塵の雲は発生せず失望していると質問者が発言したのに対して、NASA の担当者は次のように答えています:
ここ数日間、記者の皆さんはわれわれが「月を爆撃する」と書き立て、興奮しすぎであったように思います。(衝突の際に)実際にわれわれが目撃したことは、われわれが事前に議論し、実験室で実験していた想定の範囲内でした。さらに、期待されたような塵の雲が発生しなかった原因について、研究責任者がいくつかの仮説を披瀝していますが、その中の一つは次のようなものです:
セントール・ロケットと LCROSS 本体が、衝突地点の物質を上方ではなく横方向に放出するような角度でクレーターの内壁に衝突したからかも知れない。NASA は、観測装置は想定以上に良好に働き十分なデータが取れたので、さまざまな疑問への答はいずれ出されると述べています。
大衆の期待するような見栄えのする結果が得られなかったからといって、性急に研究者や研究機関を非難するのは間違っていると私は思います。研究に対する無用の圧力を生み、研究者を萎縮させることになりかねません。納税者として一言言いたいという気持ちは、わからないでもありませんが。