6月30日付「十勝岳で火山性地震や火山性微動が増加 (続報)」の続報です。
北海道の中央部にある十勝岳(地図)では5月29日以降、火山性地震の増加や火山性微動の発生が観測されていましたが、この一連の火山活動が一段落したようです。火山性微動も7月1日に発生した後は観測されていません。
気象庁が7月13日付で発表した「十勝岳の火山活動解説資料」(PDF形式)には今回の一連の活動についての気象庁の見解が書かれていますので、以下に引用します:
5月29日以降観測された一時的な火山性地震の増加や継続時間の短い火山性微動は、62-2火口周辺の浅いところで発生した現象と考えられます。2017年秋以降、62-2火口直下浅部の膨張を示唆すると考えられる地殻変動が停滞した可能性があり、62-2火口直下浅部に蓄積された火山性の流体(熱水や火山ガス)の一部が62-2火口や振子沢噴気孔群から噴煙・噴気として放出される現象が進んでいる可能性があります。その現象が短期的に強まったときに火山性地震の一時的な増加や継続時間の短い火山性微動を伴った、ということが今回の活動を解釈する際の可能性の1つとして考えられます。
5月29日以降の一連の活動の中で、火山性微動等の発生頻度や規模が次第に大きくなるといったことはなく、火口等の状況に特段の変化は認められないことから、現時点で火山活動が更に高まる様子は認められていません。
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