2006年1月に打ち上げられ、2015年7月に冥王星近傍に到達したNASAの探査機〝ニュー・ホライズンズ〟は、現在、次の目標であるカイパー・ベルト天体〝486958 (2014 MU69)〟に向かって飛行中です。この天体は、2つの天体が互いに相手のまわりを回っている連星か、2つの天体が接触・合体して自転している接触連星の可能性があると指摘されています。ニュー・ホライズンズは2019年1月1日にこの天体のそばを通過します(想像図)。
NASAでは、この天体の愛称(nickname)を一般募集していましたが、日本時間の12月7日午後2時に投票が締め切られました。以下は投票結果です。首位は北欧神話のトール(ソー)神が持つハンマー Mjölnir(ミョルニル)です。映画の影響でしょうか。日本人になじみのある名前はとしては、Tiramisu、Monolith、Uluru などがランクインしています:
- Voter's Guide (アルファベット順のリストあり)
- Final Vote Percentages (得票率順のリストあり)
ティラミス(Tiramisu)がなぜ第8位にランクされているのか、NASAの説明によると ―― ティラミスはイタリア料理のメイン・コースの後に出される冷たいデザート。MU69は、冥王星との邂逅という一大「饗宴」の後に出てくる小さく、凍ったもてなしだから。ティラミスの茶色い色は、MU69 の暗く赤みがかった色合いとよく一致している可能性がある。
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