11月23日付「ヨーロッパ上空に放射能雲 (続報)」の続報です。
12月8日にロシア側の調査結果が発表されました。発生源と疑われていた使用済み核燃料再処理施設について、「8月1日から11月30日の間、同施設で事故や問題は一切起きていなかった」とし、医学検査の結果でも、同施設の職員に異変は認められなかった、としています:
ロシア側は「ルテニウム106を含む衛星や破片などの宇宙物体が大気圏に再突入し、発生源となった可能性を排除できない」としています。
上掲の Stars and Stripes 紙の記事では、原子力安全の専門家の見解として次のように伝えています ―― プルトニウム、セシウム、ストロンチウムなどの(放射性)同位体は人工衛星の動力源として普通に使用されるが、ルテニウム106がある種の人工衛星の装置で使われる可能性も排除できない。落下する人工衛星から(放射性)同位体が拡散したという仮説は、ヨーロッパの広い範囲に汚染が広がったことの説明になりうる。
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