地下天気図の<低気圧>は「通常起きている小さな地震活動の回数が低下(静穏化)している地域」、<高気圧>は「小さな地震活動が活発なため、逆に大きな地震が起きにくい地域」。「大きな地震は静穏化領域や、その周辺部で発生する事例が多い」、「低気圧が消えた後(静穏化終了後)、しばらくして発生することもあります」。
最新の地下天気図で異常が現れているのは、広島県、山口県、島根県、北信越地方、伊豆半島から相模湾、房総半島沖。秋田県沖や山形県酒田市沖(津波をともなうM7.8の可能性)とのこと:
- 東海大学の地震予測「地下天気図」のおそるべき的中率 (2016年12月版の地下天気図あり)
八ヶ岳南麓天文台の串田氏がM7.8 ± 0.5の地震を予測している「岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部」の領域では、石川県南部がわずかに低気圧の範囲にかかっているようですが、大勢としてはノーマークになっています。
地下天気図については横浜地球物理学研究所がツイートで頻繁に批判しています:
- 博多湾内にM6クラスと予測してるだけで、熊本は全く言及してない
- 2014/11/22の長野神城断層地震M6.7の直前の彼らの予測。長野は全くノーマーク
- この4日後の4/14に熊本地震が発生したが、全く予測できていない。昨日5/16の茨城南部も異常なし。長尾氏の地震予測も全く当てにならない
- 今年の熊本地震も三重県南東沖も浦河沖も全く予測できてません。2014長野神城断層地震も予測してない事が分かります
- 「地下天気図」による地震予測(左)と、その後1年間で実際に発生したM5.5以上の震源(右)。おそろしいほどに予測が当たっていません
- 長尾氏が強調した「京都を中心とした関西圏」には、大きな地震が全く無し。これも完璧なハズレ
- いかにも精度高く地震予知ができるように言ってますが、実態はデタラメです。詳しくは以下を
- 鳥取中部の地震M6.6は予測していなかったと認めています(※ただし地下天気図はMw>6.5が対象だと公称)。その上で、瀬戸内海で別の地震が発生すると予測
- 長尾年恭教授らの「地下天気図」、パラメータを変える事で後から都合の良い図を選べそう
- 四国で大地震を予測、5月9日の有料レターでは秋田沖でもうすぐM7.5以上と予測、いずれもハズレ。予測していなかった鳥取や福島沖で大きな地震
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