本日午前1時51分に発生した鳥島(地図)近海の地震では、規模がM5.9であるにもかかわらず、津波が観測されました(最大は八丈島で0.5m)。気象庁が津波注意報を出したのは、地震発生直後ではなく、八丈島で実際に津波が観測された後でした。気象庁の地震津波監視課長は「通常だと津波が発生する規模ではなかった」(NHK)、「火山活動が関係している可能性があり、岩盤がずれる通常とはメカニズムが異なる。解析が難しい」と会見で述べています(日本経済新聞)。
地震と津波の原因は、マグマの上昇によって海底が隆起し、海水が押し上げられたということのようです。
気象庁の地震情報は、午前4時35分の時点では「発震機構等:東北東-西南西方向に圧力軸を持つ逆断層型」としていましたが、5時14分の発表では発震機構にかかわる記述を削除しています:
震源は八丈島の南約180km(=鳥島の北北西約100km)、深さはごく浅い、とされています。気象庁の鳥島に関する資料によれば、「島の北方の海底には鳥島カルデラと呼ばれる海底火山が存在し、伊豆鳥島はその海底カルデラの南縁部に位置している」とあります:
鳥島はたびたび噴火しています。1902年の噴火では、全島民125人が死亡しています:
鳥島の近海では、琉球大学名誉教授の木村政昭氏やロシアの科学者が大地震の発生を予測しています。詳しくは以下の関連記事をご覧ください。
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