2015年5月4日月曜日

プレートテクトニクス 2.0 ― プレートは固くない (その3)


遅くなりましたが、3月2日付「プレートテクトニクス 2.0 ― プレートは固くない (その2)」からの続きです。最後のパラグラフがうまく日本語に落とし込めずに難渋しておりました。かなり乱暴な意訳(誤訳?)になっています。

テキトー訳の続きです:
海洋プレートは冷却によって収縮し、それによってプレート内には相対的な動きが発生します、と Kreemer は言う。カリフォルニア沖の太平洋プレートの海洋地殻は、太平洋プレートと南極プレートの境界に対して、毎年2mm ずつ南に動いています。

「1年に2mmというのは大した動きではないと思われるかも知れません。しかし、GPSを使うことによって1年間に1mmの何分の1という地殻の動きを測定できることを考えれば、大きな動きなのです」と Kreemer 言う。「残念なことなのですが、太平洋の島々に設置されているすべてのGPS観測点はプレートの古い部分の上にあります。そのような場所では、プレートの変形を見込めませんし、実際に変形したりしないのです。私たちの研究が導き出した予測を検証するには、太平洋プレートの若い部分で新たに観測をおこなう必要があります。絶海の孤島や海底に設置したセンサーを使って観測する必要があるのです。」

今回発表された研究成果は、GPSの示す変位によって地球上のすべてのプレート境界地帯の変形を定量化するという、Kreemer が続けている研究の一環である。GPS変位のデータの大部分はネバダ測地学研究所において処理されている。全地球的モデルの主要な目標は、プレートの歪み速度を地震予測地図に変換することである。

太平洋プレート上のここぞという場所にはGPS観測施設がなくデータがとれません。そこで私たちは、太平洋プレートがどのように変形するかについての私たちの予測を使って、GPSデータが入手できて私たちが歪み速度を推定できた場所以外を補うのです、と Kreemer は語る。最終的には、あらゆる場所について精度の高い歪み速度の推定値を手に入れたいと私たちは考えています。それが達成できれば、ネバダ州リノやカリフォルニア州サンフランシスコ(のように地震がよく起こる場所)だけでなく、そのほかの場所に対しても、私たちが構築したモデルによって地震予報ができるようになるはずです。

テキトー訳はここまでです。

「剛体であるはず」のプレートが「固くない」、「変形する」とはどういうことなのでしょうか。続きます。

(続く)