まず以下の写真を見てください:
写っているのは地面に垂直に立てた水準器ですが、何か不自然ですよね。地面に映るはずの影がありません。フォトショップの失敗作でしょうか。種明かしは以下の動画で:
北回帰線と南回帰線の間にある地域(=熱帯)では、年に2回(ちょうど回帰線が通っている場所では年に1回だけ)、太陽が文字どおり真上にくる瞬間があり、ハワイではラハイナ・ヌーン(Lahaina Noon)と呼ばれています。そのラハイナ・ヌーンの瞬間に撮影したのが上の写真です。
地球の自転軸の揺らぎなどによって、同じ場所でもラハイナ・ヌーンになる日時は毎年変化します。ハワイ州オアフ島のホノルルでは、今年は5月26日12時28分と7月15日12時37分です:
ハワイ島に設けられた日本のすばる望遠鏡の観測施設でもラハイナ・ヌーンが見られます:
- 天頂を駆け抜ける太陽、ラハイナ・ヌーン (動画と写真あり)
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