火山学者で静岡大学防災総合センター副センター長の小山真人教授の提言です ―― 「富士山が過去くりかえしてきた噴火には、小規模なものが圧倒的に多い」、 「たとえ小規模噴火であっても (中略) 火口の位置が悪ければ、短時間のうちに居住地域や観光地・登山道に影響が出るケースも考えられる」、 「観測機器はすべて地表付近にあり、マグマだまりの状態を直接モニターできているわけではない。観測にかからない異常が少しずつ進行しても、現在の技術では検出困難」、 「小規模噴火に先立つマグマや水蒸気の移動はわずかとみられるため、前兆の出現がほとんど期待できず、急な異常があったとしても登山者への周知方法は確立されていない」:
富士山の噴火というと、貞観噴火(864年)や宝永噴火(1707年)のような大噴火をイメージしがちですが、前兆が捉えにくく不意打ちに近いかたちで発生する小噴火にも注意が必要なようです。
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